元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
お財布を小さくしたらお金が貯まりました。

 財布は小さいに越した事はない!(と言うより中身の体積が少ない方がいい。)
このタイトルに惹かれて。

 何と言うか自分をリアルに描いていて、この人の漢気が凄いなぁ、と。オタクグッズに金をつぎ込んで人生エンジョイのアラサー、と。
素直で大変共感が持てます。
 絵はリアル寄りなんで可愛くないという欠点があるものの、見やすいし、コマは大きいので読みやすい。

 中身は…と言うと、まぁ当たり前の事を丁寧に、やりやすいようなアドバイス付きで話を進めていて、最終投資の話まで(ここで専門的に細かく説明せず、大雑把にまとめていたのも良い。疲れない。)さくっと読めます。

 だがしかし、褒めているのだがお金の話より普通の生活エッセイ漫画、或いはギャグ漫画的に面白かったので、中身よりも『漫画を読んだ』感が強く、楽しむだけで知識は残りませんでした。
 褒めてます。うん、でも知識は増えないからディスってんのかしら?私は満足しましたよ。
悪戯の愉しみ(大人の本棚)

 …タイトルからして溢れるお洒落感。
基本的に短いショートショートが続くんだけど、ちょっと読んだだけでもう溢れるエスプリと小粋さ。
 うわー…著者の名前でわかるけどフランス風~…と思っていたら、この人、『エスプリのテロリスト』の呼び名が高いらしい。あ、すごい納得。

 このね、どこかシニカルに、軽やかで泥臭さのまるでない颯爽とした登場人物たちの一挙一動、セリフ回し。
ラストまでとラストのスマートさ。
普通なら鼻につくんだろうけど、意外と上品なSSとしてするすると読めちゃうの。
あら面白い。
 フランス系は特に手にしてきた事はないんだけど、意外といける口だなと思えました。

 あー、海外作家にもどんどん目を向けるべきか。(まぁこれ、訳者が相当な技量なんだろうなぁ…。)
とりあえず日本に生まれて日本語を読める事でこんなにも世界中の本が読める事に感謝しきりの気持ちが生まれました。
うちのトコでは 5 県民性マンガ

 そしてもぐらさんのド定番。
このシリーズももう5巻か…すっかりキャラに馴染んでいるので楽しく読めます。
相変わらずのボリュームで、読むのも時間かかるわ。

 今回の特別漫画はどこが主人公と言うこともない、日本とアメリカとの交流人形の話だったんだけど、誰か一人に視点をあてたものではないから、ちょっと感情移入しにくかったかな。それにしても『ヒトガタ』は敵性国家になってからが怖いわ。一部よくぞ「隠そうぜ!」と戦時中に匿った。
 そしてアメリカでは一部『堂々と』人形は展示し続けたという、このお上に対する従僕度の違い。(苦笑)
何にせよ同じ感情を持つ人たちが両国に居た事が救いだね。
文豪妖怪名作選

 私的にもうこういうタイトルは読まねば仕方なかろう。
 で、これが多方面に面白い本でした。
ズラッと以下の収録作品です。

 尾崎紅葉「鬼桃太郎」。
桃太郎を倒すために鬼側が鬼桃太郎を仕掛ける話。凄いパロディをするのね。オチに笑う。上手いとか上手くないとかじゃなくて、そんな終わり方かよ、と言う。
 泉鏡花「天守物語」。
久しぶりに読んだけど、あー、やっぱり凄い綺麗ねぇ。物語として楽しめる。
 柳田國男「獅子舞考」。
天守物語の後にこれが来たので、獅子頭繋がりかと思ったら、どうもこっちが天守物語に影響を与えたっぽい??
 宮沢賢治「ざしき童子のはなし」。
短く、あー、これが大体の座敷童の原型話か、と。
 小泉八雲/円城塔訳「ムジナ」。
 芥川龍之介「貉」。
 瀧井孝作「狢」。
なぜ皆ムジナについて語るんだ。
て言うか文豪同士の「○○が言ってた」とか「あいつの方が」とか、文豪内輪ネタが仲良さそうでニヤニヤする。
 檀一雄「最後の狐狸」。
いや、いやいやいや、何故自分が見たのが最後の狐狸だと断言出来るのか。まぁ時代に宛ててのお話しかな。
 日影丈吉「山姫」。
と言うよりは『狼娘』か。(こう書くともののけ姫みたいね。)
今まで聞いた話だとか昔話、文献集めました的な話が続いたので、これも作者の見聞(現実)かと思って読んでたら最後の一行で腰抜かすわ。怖ぇよ。いきなりフィクションぶっこんでこないで。
 徳田秋聲「屋上の怪音~赤い木の実を頬張って」。
ここにも文豪同士の内輪ネタが。
しかしこの話、他の怪異文献で読んだ事あったので、秋聲の実体験だったの?!と驚いた。面白い。
 室生犀星「天狗」。
室生犀星の話ならこれ系は一通り読んだはずだが、うろ覚えでした。
何故ならこれがとても天狗の話とは思えなかったので。これは鎌鼬か、単なるやばい剣客の話だろうと。
 椋鳩十「一反木綿」。
…馬鹿な…一反木綿は実は怖いというのは知っていたが、こんなエロ系だとは、これ本当?作者のオリジナル??まるで内容が女狐とか鬼女なんですけど、後味まで悪いわ。
 内田百閒「件」。
え、自分が件側と言う、何とも奇妙な小説。
いや、新鮮でした。そしてこれはこれで怖い。件、可愛そうになる。
 小田仁二郎「からかさ神」。
大体フィクションとわかってきましたが、エロ落語かよと言うオチが…。
 火野葦平「邪恋」。
これは悲恋。そもそも河童の成り立ちも可哀想だし、裏切られ方も酷いわな。
せめて最後、好きなもの同士でくっつければよかったのに、それも叶わないとか。
 佐藤春夫「山妖海異」。
あああ、海のえびす様に約束したんならそれはちゃんと供養してあげて…。
 稲垣足穂「荒譚」。
稲生ものかぁ…。これも作家同士の言及がいい。
それにしても神野悪五郎って普通に最近のフィクションかと思ってたよ。ここまでポルターガイスト的な、かつ訳の分からない(妖怪の名前っぽくない)山ン本~、なかなかユニークです。
 獅子文六「兵六夢物語」。
最初は小説か、と思っていたけど、その中で実際(だと思う)文献の話が紹介されている入れ子的な後世が面白かった。
 寺田寅彦「化け物の進化」。
寺田寅彦と言うだけで、もう、この人何でも書くんだなと言う印象。中身が違う意味で霞む。
おかしな猫がご案内 お江戸はニャンとこうだった

 室町時代のが面白かったので遡ってお江戸編も。
あ、しかし意外な事に室町編ではラブラブ夫婦が、最初はこんなにギスギス(夫が)していただなんて!
或いは男尊女卑の後輩とか、それぞれの傲慢な所を江戸時代で思い知らせる感じでしょうか。
 しかしこの生意気な後輩をガンガン叩いていた先輩女子、この二人が将来くっつくとは…驚きだ。

 これはこれで楽しく読みましたが、江戸時代のまさかとか、割と楽なような楽じゃないような事実に夢が壊れるよね。いや、タイムスリップしたいとかは思わないけど。