元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
つまみ食い本13

 しまったね、シリーズ物の途中だね。
とは言え同キャラ別事件的な探偵もの。
単純に取り扱う謎が面白そうだったので手にしたんだけど、正直最後まで読めず。
事件は魅力的だったんですが、キャラがいまいちハマれないのと、絶望的なまでに『囲碁』の知識を必要とするところです。(そもそも探偵主人公が棋士。)
ぇぇ~…、盤面がイラストで解説されてるよ…。
それどころか、一章(?)まるまる囲碁の知識披露みたいなものがあり、序盤で萎えた。
知れば深い理解と面白さがあるんでしょうが、知っていなくても純粋に推理物を楽しめる本が良いです。
ちょっとパスさせていただく。

 単語から歴史から、教養と思われる単語をさらっと説明する―事典でしたわ。
うわー、これは…。
読んでおられず。
ただ、妙な所で感慨深かったのは、これだけの事を一般知識として持つべき(ひとつひとつはそのジャンルで標準知識なんだと思う)事柄が、こんなにあるのか…と言う世間に対する広さの再確認。
実際は自分の得意ジャンルが詳しくて、興味ない事は全く知らないと言う人間が大半で、これを大まかに全部水準以上に説明出来る人達はそりゃぁ教養がある…と言うか博識と言われると思いますよ?
とっさにこれを聞かれると想像すると、身震いしちゃう。
あらすじで読む日本の名著 No.3

 日本文学紹介本も、3巻目。
ここまでくると知らないタイトルもあるかしら?と読み始めましたが、まぁ段々知らない感じになっていくな。
 とは言えようやく出てきた有名どころもあり、珍しく読んだ事のある話も出てきたのですが、もう感想と言うか目の付け所が違いすぎて。
読めば読むほど自分と馴染まないと分かっていく文学の不思議。苦笑するしかありません。

 でもやっぱり名著と呼ばれているものの、あらすじくらいは知っておくと安心する部分があります。
どういうつもりで作者が書いたのか。色々理由や本人の境遇があったと知る、その部分の方が今回は面白かったかな。

 ところで『地獄変』はあらすじを知ってなんかえーっ、となりました。…酷い話やで。あれでどこが名君なのか謎だわ。そしてホラーとしか思えない筋。
衝撃でした。
民間防衛

 byスイス政府。
またとんでもない本を読んでいます。
 これね、スイスが国民にいざって時はこうして生き抜け!と教えるために作ったのですよ。
だから『都市型サバイバル』が学べる本なのです。
…なんと。
 大自然の中のサバイバルとは違って、都市型と言うの、より役に立ちそうじゃありませんか?

 とは言えこれは国として一致団結、機能して行こうと言ものですので、個人で生き延びるものというよりは、いざという時に国民全員が知るべきお約束が書かれている形です。
これねぇ…日本も欲しいわ。
 スイスは侵略せねど無抵抗ではない、徹底抗戦すると言う国ですので、有事(自然災害だけでなく)には国からの連絡がどこへ行き、どう伝搬され、お近くのどこどこに通達が行きますとか、こういう人はこういう役目を果たす事になりますとか。
そうだよなぁ、こういう事は先に徹底しておかないと、連絡が断たれて烏合の衆になるのが大打撃だもん。

 勿論備蓄の事やなんかも書かれますが、火災の時の消火の仕方(屋根裏が燃えた場合とか、場所により説明。扉を閉めたままとか、事細か。)や放射能に汚染された時の対処法など、身を護る事に徹底して頁が割かれています。
本当に、日本もこれ、作って国民全員に配るべきだよ。
 果ては混乱時に、何の情報を信じるか。
敵の偽情報を見極め、安易に内側から崩される様な国になるなと、もうシビアな、でもそんな事まで想定に入れている事に本気度を感じた。
 これだけするのにはいろいろ設備も足りないけど、有事を知ると言う普段からの心構えが何よりも大事だなと思いました。
情報や知識こそが身を救う。
人間臨終図巻 1

 あ、著名人が亡くなった時の記録本って、もしかして元祖はこの人だったのか?
少なくとも有名だったようです。見落として他のこれ系の本をメモしてたけど、山田風太郎が書いているなら断然こっちだな。と大まかにこのジャンルを腹八分目には食べたつもりでいたのに、おかわりもう一杯。(代わりに他の似たような本はもう要らない。)

 一応続いていくんだけど、さすがに1巻目だけで良いかと言うラインは引いておく。(だってめちゃくちゃ長くなるもん。)
 この本、何が凄いってまぁ取り扱ってる数です。
段違い―と言うか桁違い。923人と言う恐ろしい数。
…ぇ?調べたの??この人、何?作家だよね。何この自由研究…。
 さらに面白いのは、これが『死んだ年齢順』に並んでいる所。
若い順から大往生までね。
必然的に1巻目は幼い頃からまだ若い内に亡くなられた方が並びます。
その並べ方は解りやすいよね。
 「あの人とあの人は同じ歳に」、とか「あの人は自分と同じ歳で」とか、すごく興味が持てる。
 普通は歴史的に起こった順と言う時間軸を使う事が多いのに、並べ替えも大変だっただろう。
 一人一人にそう多くのページを割いていないものの、数の力は凄く、読んでいてもう目が疲れて、情報量が多すぎて…まともに読み切れませんでした。
 この発想と、調査と、その成果。
感心しかない一冊です。
 自分と同じ年齢位の所を読むのが一番面白いと思います。
栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック

 ビブリアシリーズは人気の声を聞きますが特に食指が動かないままで、何故か作中に関連深い作品を集めたセレクトブックだけを読むと言う。
いや、中の短編のいくつかが、ちょっとだけ読んでみたいものが多かったんだよ。
うん、文豪の辺りね…。
 気になるんだけど高い確率で一冊読み切る程自分の好みじゃないだろうと予想しているので、ちょっとだけ、ほんの一篇だけお試ししてみたかったの。
まぁ案の定と言うか、全然肌になじまなかったわけですが…。

 何と言うか、だからどうしたと言うあの文学特有のオチ無し感がやっぱりダメで、特にこれは短編は全部分だけど長編は一部抜粋と言う形がダメだったのか、不完全燃焼感がすごい。(え?一部なのかどうかは書いてくれてないの??え?)
 おかげで本当にそこで書き終ってるんだか謎のまま。ほら、文学って突然終わったり、未完のが多いから…。
『蔦葛木曽棧』なんて、どうなるんだこれ?と言う始まってすらいなさそうな所で終っており、一部かなぁ…ともやもやしていたら、本編自体も普通に未完らしく、手を出していたら危なかった…。
 あらすじ的にはほとんどの作品、もやもやしたまま流し読み。名作と言われている(らしい)『それから』はもうだからどうした感で心の持って生きようがないし、『晩年』はだらだらと突拍子もなく続くし…。(でも意欲的だなぁとは思った。斬新。)
 そして詩もダメな事に気づく。…ははぁ、文学だけでなく、詩にも反応しないのか、私ったら。
もういい加減、文学コンプは諦めるのがいいな。

 むしろ海外作品の方に目を見張るものが多かったです。
『たんぽぽ娘』が可愛らしくてかつ切ない、でもハッピーエンドと言う素敵な作品でした。
『ふたり物語』はあのル・グィンが書いている恋愛小説ものという事で驚くへぇ…そんなのも書くんだ。

 まぁここまでテーマも統一感もなく色んな作品が読めるのはなかなか面白いものだと思いましたよ。
これ自体が作中に出て来る…と言う意味でも盛り上がりますしね。
こういう短編集があれば今後も積極的に手に取っていきたいです。