元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
幕末明治異能の日本人

 思いがけず面白かった!
タイトルから期待もしていたんだけど、中身は新聞連載…かな?1ページ毎にお話は区切られているのだけど、一人の人の色んな時系列や、ちょっとした関連人繋がりでのエピソードをこれでもかと毎度紹介してくれる。

 私はこれで二宮金次郎が何をした人か初めて知ったよ!…凄い人だったんだねぇ。
学校の銅像の定番ですが、かと言って本当に学校にあるのを見た事もないし、なにせ芝を担いでるイメージしか…。
まぁ畑山の仕事をしながら、時を惜しんで勉学に励んだ人と言うのは解る。
 所が長じてはこの人、農民なのに色んな藩から助けを乞われ藩や村の財政難を次々と黒字に変えていったのね。その数も数百と。
そりゃぁ感銘を受ける人が、直接にも、後世間接にも出来るわけだ。
…何でこの人、現在ではそんなに生涯を語られる事が無いんだろう?

 もう一人は幸田露伴。
尾崎紅葉とセットでしか覚えてないし、書いたものなど実際は知らないんだけど、物凄く博識の人なのね。
文学どうこうじゃない。ジャンルを問わず知らない事が無いくらいと言うのがいいわ。
 茶坊主家系で、百科を知るのがお家芸…って、茶坊主ってエリートなのね…。
 それでいて割と大胆な生き方をしていて、ふらっと旅に出たり、探求故の居付かずな生き方をしていたと。
 時折露伴の書いた作品の話も入ってくるのだけど、いや、気になる。
しかしあんまり収録されてなさそうな作品だったり、また露伴の書く作品は難しい文体だったりと言うのもあるらしく、手をこまねいちゃうな。

 ここまで読んで、この人の何かを紹介する文章は、物凄く読み手の興味をそそるなぁ、と感じる。
とにかくエピソードの多さは勿論、関連した人物の事も掘り下げながら、当時の文化人たちの生活を垣間見せつつ、その人物を更に知りたくなるような問い掛けをも交えて文章が提示される。
 面白くて、久しぶりにゆっくり読んじゃった。
 タイトルの様な雑学的な知識を吸収する目的は二次的になり、むしろ読み物として楽しむ方が第一義となった一冊。
一挙両得といった感じ
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