元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
まっくらやみで見えたもの

 仕事に邁進していた女性が、ある日顔の皮膚がヒリヒリする症状に悩まされるようになる。
PCが原因?なかなか良くならず、どうもそれは光が原因と解って来るが―。
 最終的には症状は太陽の光、体中と広がり、彼女はとうとう真っ暗闇の部屋から外出出来ない体になってしまうのです。
これが、なんと実話。
外国のお話なんですが、光で皮膚が焼け爛れる珍しい光アレルギーを発症してしまった女性の自叙伝。
 大好きだった本も読めなくなり、音楽や朗読だけが外界との接点なのですが、これはどうしようもないよねぇ…。
 序盤、そんな体になってしまった彼女は、頼る家族も傍になく、彼氏に同棲を申込み、断られたら生活なんて出来ないな、と呆然としてしまうのですが、本当に怖い話だ。
一人だけで病魔と闘う以前に、自分の生活を自分で面倒見れなくなる事がもう即ゲームオーバーだもんね。何か国の援助とかないのかなぁ…。
 幸い彼女は彼氏と同棲を始め、結婚した事により暗闇の部屋と言う逃げ場所は得られたのですが、簡単な生活じゃないのは前述の通り。
仕事は出来ず、家事もまともに出来ず、夫の人生をも自らの闇に引きずり込んで、薄暗くする事への罪悪感に苛まれます。
 この表現は不謹慎ながら上手いものだと思った。
彼は、彼女にとって光の場所への唯一の繋がりなんですよね。

 残念な事にこのお話、最後は治ってハッピーエンドと行かず、現在進行形で続いている著者さんの人生です。
本人もこの本のラストをそう締めくくりたかったと言っています。
 この様な難病奇病の記録はほとんどないとこの日記の中で彼女は嘆いていたのですが、その彼女がこの本を残そうとした事で、きっと未来の誰かの灯となるのでしょう。
その病気に苦しむ人だけでなく、周囲への理解も含め、彼女が闇の中にも関わらずこれを記し続けていた事に感服します。(PCの光が一番ダメらしく、執筆は手探りで鉛筆と言う事でした。)
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