元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
明治はいから文明史

 単なる明治紹介本と思っていたら、これが小説(お話?)形式でそっちでも面白かった!
明治時代のそこそこ良い所のご家庭をメインに、明治らしい事件や文化、商品や流行りを入れて、章ごとにお話を綴ります。
 ううむ、ちょっとハイソ(父親が医学教授で海外へ行ったりする)と思っていたら、これでモデルは中流家庭の上なのですと。
…普通の上流階級って、どこら辺から何だろう?
資産家とか貴族??
 まぁ、裕福な分おっとりしているのか、昭和の父親、波平さんですら雷を落としまくりなのに、この父親は怒りません。
まぁ冗談を飛ばし、家長として尊敬されていて権限も持っているのに、妻や子から揶揄されても『こら参った』とばかりにてへへで終らせている。…凄い余裕だわ…。
 子供も、大学生と…これは今で言う所の高校生か?当時の学校制で言われても年齢がはっきりしませんが息子と娘と。丁寧な喋りで育ちが良さそう。それとも昔はこれくらい言葉の乱れもないのが普通だったのか。
親に敬語、でも和気あいあいと言う幸せ一家です。
息子は野球をやっていると言うあたりも明治文化でハイカラなのかな。

 海水浴が湯治みたいなもんだったとか、ハレー彗星に便乗して何故か口中香水(何これ?仁丹かマウスウォッシュ的なもの?)が売られたり、宣教師が女子の教育に一役買っていたりと、色々驚きのエピソードがあります。
 あと、昔の機関車って、通路が無く進行方向に向かって椅子だけ、両横に扉と言うタイプがあったのには観光地のお猿の列車的なのを思い出したよ…。ははぁ、成程なぁ。一見不便だけど皆座れるし、出入りも出来るか。
 また科学の走りかSF小説が花開き、ガスや電気が最新文明と言う具合。
今の時代は技術は日進ですが、廃れるのも早くて、特別な驚きも薄れてますものねぇ…。
明治はハイカラと言う単語が出来ただけあって、国も技術も生活も、人の意識もまるごと新しい波に飲まれたかのような時代です。

 お話の合間に詳しい説明を挟む感じで、内容はかなり事細か。
逆に解らない、はっきりしない、一概にこうと言うものがなく事例がありすぎるなど、説明できないものはそのまま認めて書いてくれているのも親切です。
後書きが対談形式なのだけど、なかなか面白い本を作ってくれたなぁと感心します。
 本自体は新しいものじゃないけれど、内容が明治の事として完結しているので、古さも感じず、寧ろこの構成が上手いので、新鮮に読めました。
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