元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
誰も調べなかった日本文化史

 外国人から見たもので、まーたこの人も日本語流暢すぎる。
中身も確かに外国人ならではの視点で、日本人が言われたらそうかも…と思える普段疑問にも思わない『奇妙な日本文化』を指摘してくれます。
 しかも何が凄いって、推測とか、雰囲気で書いてるんじゃないんですよ。
全部マジ調べ。
 国会図書館で漫画の見出しだけを抜き出しまくるとか、新聞であるキーワードの記事が何個あるとか、調査調査調査、そこから出たデータありきの結論本。
理知に数字が加わって、ディベートだけでこれをひっくり返そうなんておこがましいくらいです。
 確かに、数字で見るとある現象が起こったのが一体いつだったのかとか測れるわけで、では何故それがこの時期に?一体何があった時だった?と言う所まで察しが付くわけです。
 ははぁ…ただ知識を詰め込むだけの知識人と、調査で自ら知識を掘り起こす研究者と、決定的な違いが分かった気がする。賢さにも種類があるのね。

 中でも面白かったのは、土下座って、昔は必ずしもあのポーズじゃなかったのね。
参勤交代を見送る民たちの間で、単に下座と言うしゃがむだけのものもあったようで、そういう当時の絵にまで行きついちゃってるんだよなぁ、この著者…。
 意味する所も昔と今じゃ随分変わったようですが、その誤った解釈に対してのツッコミが、ただ日本人だと言うだけでは言い返せないしっかりしたもので、もうこの人、日本にどういう執着があるんだろうと感心しちゃうくらい日本通。

 人種や文化、社会と見る方見られる方、また母国と他国から身に付くもの、その見解―世界は多種多様であり、視点はいくらでもあるんだと言う気付きの本です。
 重くならずにさくさく読める軽快な口調も良し。
なかなかの一冊を楽しみました。
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