元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
つまみ食い本10

 先日の本で、女性ホームレスとなるとどんな苦労が…と偲ばれさっそく読んでみる。
 さて、巻頭でひとりの女性ホームレスに密着―かと思いきや、基本的に内容は女性ホームレスを取り巻く環境や数値などの資料を紐解く感じのもの。
ホームレスとなった来歴等、確かにこの問題を扱ってまとまった資料はないので、よくぞここまで掻き集めたと言うくらいの執念の一冊なんだけど、女性ホームレスの生の声やその人生について、或いはホームレスとしての生活の些末な事、そう言うドキュメンタリーを求めていたので、ちょっと物足りない。例えるなら、人間を語るのに、その構成物質や生理反応を説明されている感じで、こっちは生態とか知りたいんだけど…と言う違いか。
 おかげでざっくり流し読みに終わる。
しかしなかなか見ない貴重な本だと思います。
(って、サブタイトルまで見たらこれで内容あってるな。社会学って書いてあるわ。メインタイトルしか確認してなかったので方向性を勘違いした。)

 ゴーリー。作品は強烈だけど、さてインタビューとなると、彼の人となりは如何に?
 名前だけで手に取ったので、ちょっと失敗したかも。
やはりその作品や作者がどれだけ好きかでこう言うインタビュー内容は石にも玉にもなるわな。
 作品ばかりが目につきますが、作品ほどには変ではないし、かと言って風変わりな一面もある。
とりあえず衝撃的だったのは、彼はとあるバレエ団の全公演を見続けていたとか言う話。
『全公演』ですよ。『全作品』ではなく。
 また自然そのバレエ団のダンサーたちを細かく把握してしまっていて、○○にはもっとチャンスをやればいいのにとか、○○はここがダメだとか、外部の人なのに内部の人より詳しいと言う、変な怖さがあったわ。
行動は常識的でむしろ大人しい紳士だったようですが、単純に熱の入れ方に驚くんだよね。
 そこまでご執心だった理由は実は、バレエ自体よりも舞台装置や背景に興味があったと言うものらしいのですが、あー…確かにこの人の作品、世界観が独特でそこだけはちょっと解るかも、となりました。
 この人の絵は、緻密なのに形は粗削りだったり、少ない線でさらっと描くのに陰がある人物とか、逆に書き込まれ過ぎて黒い線の塊の様な背景とか、デフォルメ感が何とも独特。世間に溢れる多くの絵と比べて『世界感の縮尺具合』がこれだけずれているようななんか不思議な気になるんだよね。
多分これが言い様のない不安を掻き立てて、『ゴーリーと言えば…』と言うあの共通認識に至るのだと思う。
まぁ話自体も怖いわけですが。
 いろいろなところで記録に残っているインタビューや対談をまとめた本ですが、これも大体流し読みに終わりました。
作品には強烈なイメージを感じますが、作者自身を知りたいかと言われると、そうでなかったせい。
簡単なエピソード集くらいがいい距離感の興味だったな。
 ただ興味と言うのは有難いもので、これで出会った内容がさらに興味を引くものであれば鉱脈を見つけたようなもんなので、最初にそう熱心に『是非読みたいんだ!』とならなくても手を出しちゃうのはやめられないんだな。
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