元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
いちまき

 ある家老の娘の物語―と言う事で、著者の曽祖母について語る本です。
てっきり彼女を主人公にした小説かと思いきや、なるほど、著者主点で自分の先祖を調べていく過程と想いを綴った本なのね。
 これはこれで新鮮な読書体験となりました。
著者のエッセイ的な自然体の感情吐露。(結構言う。)
本物の歴史を辿るミステリー性。
その過程で繋がっていく今の自分と周囲にあった不思議な縁。
これらをリアルタイム追想でまとめて味わえると言う、予想外の興味深さ。
 まぁさすがに江戸家老から辿るから、いきなり桜田門で生まれていたり、歴史の有名人も折々絡んでいてまるで違う世界の話を聞いている様。
 血を辿ると、今に連なる著名人とも著者が繋がっていたりで、この『自分も知っている名前』がちょろちょろ出てくる所、そんな彼らのふとした日常のエピソード等が、自分の知らない一族の事を身近に感じられる要因となって著者の辿った道を追体験出来るのです。
 誇らしい気持ちだとか、驚きの感情。因縁、はたまた郷愁感。
ノンフィクションの人生が、一挙ドラマティックに。

 この本を読んで、思わず自分も先祖を辿るとか面白そうと初めて先祖に興味が向きました。(まぁ親類縁者に興味なしの一般人がいきなりとっかかりもないわけですので妄想ですが。)
 ああ、でもかつて遠く離れた自分の本籍地を訪れるくらいはした事があるので、『ルーツ探し』の欲望は多かれ少なかれ、人にはあるのかなぁ…。

 ところでこのタイトル、『いちまき』とはなんの単語化と思いきや、『一族』の事を言うのだそうで。
己から遡る血の繋がり。
一冊の本にするだけあった著者をモデルに、系図の魅力に迫れる一冊です。
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