元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
ツバメ号とアマゾン号 上

 少年文学冒険ものの定番中の定番と言う事らしい。
初めてその存在を知ったのは岡田淳氏の言葉からですが。
 単純にちょっとメルヘンチックな海賊キッズたちの話かと思いきや、完全現実に則した世界で、船乗りである父親の4人の子供たちが、母親と待つ片田舎の生活の中で、湖の中に浮かぶ小島へ夏休みの間キャンプをする―そんな話です。
 何だお遊びキャンプかよ、と思うなかれ。
 小島へは船でないと行けず、子供たちは(一番年上でもせいぜい中学生程度にしか見えないが)なんと保護者無しで十数日、自分たちで帆船を操り、テントを張り、料理もし…と結構ハードに思えるもの。
(まぁ頻繁に食糧調達に本土の家に戻ったり、向うから物資の差し入れとかも来るけども。)
よく母親も父親も許したなぁ。特に母親の度量がでかい。

 しかし彼ら4人の子たちはばっちり船についての知識と水泳を仕込まれており、まぁこの話、とにかく船の操縦についての説明が詳しいの何の。
何も知らぬ大人が読んでもさっぱり分からん感じ。
大人顔負けによく船を操ります。
 そんな彼らは船員ごっこ、探検ごっこをしながらキャンプをしているので、近くにあるボートハウスの男を元海賊だと予測したり、女の子たちが操る船を海賊船だと判断したり、ここら辺で物語が動き始めます。
 ここまで、とにかく船の操舵シーンと荷物の描写だけで進んできたと言っても過言じゃない進み方。あと簡単に島の様子?
私は早く話が動いて欲しくて焦れに焦れてたよ。
 ただ、冒険に憧れる少年とかがこれを読むとこういうディティールにグッとくるんだろうなぁ。
私の中の少年は引っかからなかったわけですが…。
 なおちょっと年上の女の子たちの船の名前はアマゾン号。成程、これでツバメ号とアマゾン号か。(主人公たちの船はツバメ号なのです。)

 ここから二組はお互いの船を取り合う競争を始めるのですが、このあたりから話の流れとしてかなり面白くなってきます。
相変わらず船の事細かな操縦についての話が多いのですが、浅瀬の岩を避ける術とか、船自体以外の知恵等、興味深い話もちらほら出てきて、そこら辺は純粋におもしろかった。とにかくこの子供たち、賢い。
兄弟も仲が良いとか以前に、船員としての役割と、年上のいう事をきちんと聞くチームワークと、統率が取れているのが凄い。
 最終的に船の方は図解入りで部位の名前などが説明されるくらいなのでなかなか理解が難しいのだけど、一度の説明だけでなく毎回常に専門用語(名詞も動詞も)での描写が続くので、丁寧に読んでいればいい加減覚えるのかもしれません。

 さて、上巻の終わりは真夜中の船の奪い合い。
夜の湖に子供たちだけでボートと言う状況もなかなか豪胆ですが、無人島キャンプ中だから止める大人も居ないと言う、物語の読者なのにもうこの状況だけでハラハラよ。
いい所で切られます。
 最初は下巻を読むか迷ったのだけど、この状況でまだ物語半分とか、読むしかあるまい。
気になる先行きも二、三あるので、続き行ってみましょう。
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