元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
47都道府県女ひとりで行ってみよう

 読んで事なかったっけ?
と思いながらの一冊。多分どこかで立ち読みでもしたな、こりゃ。

 女ひとり旅と言うのが良い。
しかも全国?!凄いな、これ。
よくぞ思い付き実行にまで―。
 この人の絵って独特で、雑(ラフ)で地味だけど強烈な個性がある。一回見たら忘れられないと言うか、明らかに好みではないのになんか見ちゃうのよね…。
 そしてこの絵柄でつい作者の人柄をも安定、地味、大人しい―と絵から受ける印象でそう取りがちなんだけど、読んでるとこの人、毒舌なんだよな…。
いやぁ、笑いが無くさらっときつい事言う時がなんか心にくる。
 おまけに自分で始めた旅なのに、ほぼ毎回面倒臭いムード。やめようかなとか言いつつ、他の人に応援されたり、○○にはいつ来ますか?とか言われちゃうと止めざる得ない感じですっかり義務状態。
 旅先でも折角の名物を食べずコンビニやらスーパーやらで済ませたり、恐らく事前に観光地を調べないのか道の不案内や定休日を不運的に書いてるけど…それを了承済みで調べてないんじゃないの?誰も教えてくれないとか、いやいやいや??(調べないと言う点では元が観光地に疎いらしく、例えば瀬戸の花嫁とか皿屋敷の話に激しくツッコミを感じた。それを馬鹿にしてるわけでなく、お金出していく所をここまで気にかけないって、この人ケチじゃないよなと妙な感心をしてしまったので。)
 何にも決めない旅ってのが気楽でいいと言うコンセプトなら問題ないんだけど、トラブルや思い通りに行かなかった時に笑い飛ばせるくらいの人じゃないと向いてなくないかなぁ、行き当たり方式は。
それでいて基本小心者で、でも頑固な思い入れとか―。

 ああ、分かったわ嫌だと思っても目を逸らせない理由。同族嫌悪だ、これ。
 旅に出てその土地の好きな所も言うけど、嫌いな所も同じくらいかそれ以上に言う。それは心(文章)の中で。
口に出さないまでも行動が気弱なのに心や文章では大いに意地が悪い所。(まぁ本に出来る辺り実は小心者ではない気もするが…。)
 そんな表裏を自分と重ねてしまうのね。勿論自分と違う意見の悪口も多く、そう言う所は眉根を潜めるのだけど、目くそ鼻くそで何かしらのシンパシーを見て取っちゃう。
 まぁフォローと言うわけじゃないけど、良くも悪くもマイペースな人が、月に一回と決めて全国(一度の旅で回るのはその一県のみ)と言うような生活、そりゃ途中で義務感にもなろうな、一か月って結構早いから下調べも不十分になろうな、名物よりもその日食べたいもの食おうな。
…うん、この流され具合も自分と似てる。

 つまる所超自然体の女ひとり旅本です。
派手さはない、自由はある。大人で女でひとりであるが故に出来る、そんな旅のお話です。
 最後の最後に作者もこういう後書きを書いてあって、ちょっと驚いた。書く側と読む側と、またよく心情が一致するもんだなと思えたんだけど、結局同族?
 でもホッとしたのは作者がこんな嫌々言いながら旅していたくせに全部終わる頃にはもう一度ゆっくり旅したいと思っている所。何でも最後は気分良く終わりたいよね。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック