元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
ガリレオ裁判

 ガリレオの有名なセリフ、「それでも地球は回ってる」。
それって本当に言ったの?
 ガリレオって敬虔なクリスチャンだったんだよね。当時の主張も「この説でも聖書に反していない」だったんだけど、当時それだと困る上層部の人たちがガリレオを宗教裁判で貶めた―って言われてるけど、一応裁判だよ?それなりの判定ポイントが合ってガリレオは負けたのさと言う所から始まる本。
め、珍しい…。
 でも確かに『歴史って本当にそうだったの?』って言う角度の違う研究は知的好奇心をそそるものです。
そもそも、ガリレオが上記のセリフを実は言ってないとか言う話も聞いた事あるのですが、ガリレオの裁判自体は『地動説』を争ったものなのか、はたまた『ガリレオ自身の異端』を問われたものなのか?そこからして知らない。
セリフとイメージが先行して単語のみで覚える歴史でしかありません。(例えば『パンが無ければケーキを~』もアントワネットのセリフじゃなかったとか判明してるし。)
 これは読みたい、読まずにおられるかと見つけた瞬間すぐさま手に取っていました。

 中身は難しい部分は難しい。
ただこの裁判を理解するための当時の社会情勢解釈で必要な部分。
 宗教事に関しては文化が違えばイメージがらりと変わるし、無宗教だとその感覚自体共感出来ないもんね。
そこをようようクリアしていくと若干理解が追い付いていく感じかな。
 結論から言うとガリレオ関係の記録は全部は残っていないし、記録の改竄(意図するもせざるも)はあるし、しかしながらガリレオ裁判の論点はガリレオが『約束した事を守らなかったから』にあるようです。
学説も異端も、二次的なもので周囲の野次馬こそがそちらをセンセーショナルに掻き立て盛り上げたという事。
だからこのセリフも事後100年以上単位で開いてからのガリレオを語った本が初出で、後世の歴史ロマン産物と思った方がいいのでしょうね…。
 残念とか地味とか、そうは思いません。
むしろ人々の想像力のドラマチックさや、伝播力、そう言った現象として面白い一例だと思いました。
 勿論その裁判の妥当性云々は解りませんし、ただ互いの立場と信じるもののためのひとつの結末としか、歴史は言えないようです。
 興味深い一冊。
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