元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
西暦3000年の人類

 アシモフ。
作品でなく、彼が脳内に描いた3000年の未来の世界がどうなっているかのお話。
偉大なるSF作家の彼が書くのだから、相当適格か、或いはインスピレーションに溢れた未来のビジョンが見れそうです。

 で、いざ読んでみるとこれまでの数千年も書いてあって、ほとんど歴史書。
アシモフってSFのイメージだから過去を語る所なんて想像もしなかったけど、そうか、未来を語るには過去の流れを把握しないと、リアリティは生まれないんだな。
驚くほどどの時代も分析され、手抜きでない歴史のなぞらえ方と解釈をされています。
 で歴史が苦手な私は呆然。
ちょっと怯んで先に未来の方をメインに読んでみるのですが、うん、難しいな!
小説じゃないと、こんなに難解なのか、未来とは。

 改めて過去の最初から順を追って読んでいくと、おや、歴史に割と関心がない私にも割とすんなり読めます。
覚えられるかは別問題として、この人、自国のみならず世界の歴史、あまつさえ文化や宗教をもきちんと把握して、起こった出来事ばかりかその流れや原因をも自分なりの考えの元組み立てて説明出来ちゃえるのね。
 歴史の事実など人それぞれの解釈ですが、少なくとも自分の中で完全に消化されていなければ語れないはずです。
 こういう、現象のみならず原因を捉まえる態度と言うのが非常に好ましく、かつ優れたSF作家であると言う事実の裏付けを見た気がします。
 日本の事も書かれており、良いも悪いも外から見て我が国が客観的にどういう国なのだと言うのが知れて面白かった。まるでフィクションの中の知らない国の話を聞いているような不思議な感覚です。
 
未来を語る歴史書、この本はそんな一冊でした。
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