元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
ラストワルツ

 あああ、出ていた。ジョーカーゲーム最新作。(完結?)
と言うか、いつの間に実写だの、漫画化だの…。
 そんなこんなを本屋で感じてから、さらに本を手に取るまでにまた随分かかっちゃいました。
さて、腰を落ち着けて読むか。
 
―と思いきや、また面白くて止まらず読んじゃうのよねー。あっという間でした。
 相変わらず一人ひとりが格好良すぎるD機関のスパイたち。伝書鳩やスパイ映画の俳優のお話もニヤッとする所ながら、やはりここは彼ら率いる結城中佐のお話が断トツで格好良過ぎた。
 タイトルでもある『ラストワルツ』。
ざっとエピソードで言うと、貴族のお嬢様が若い頃、謎の男に颯爽と助けられ、お嬢様は将来自分とダンスをするよう、その男とあてもない約束を取りつける。
閉鎖的な旧家の世界に退廃的な生活をして、やがてお嬢様は有閑マダムとなったわけだが、心に残り続けるかつて自分を助けた謎の男の姿―。
 舞踏会のある夜、夢幻の様にその男が現れ、ただ一曲を共に踊ると再び名も告げずかき消えるわけですが、勿論その男こそ結城中佐。
 一見ラブロマンスの様に思えるエピソードですが、そこには勿論スパイの必然が絡んでおり、そんな中でも中佐がパーフェクトな紳士ぶりでお嬢様を巻き込まないよう行動するわけで、それでいて中佐はあくまで恋愛の欠片も心に持たず余裕の態と言うのが、もう。
氷の様に冷静に、心乱す事無くスパイに徹しているくせ、片手間でスマートにレディの扱いをこなすのがニク過ぎる。
 何と言うか、この人の隣に立つ女性の姿がまるで想像出来ませんよ。

 結城中佐はしかし、若い頃よりも歳をとればとるほどロマンスグレーの渋さが引き立つと思っております。
背筋のピンと伸びた仕立ての良いスーツ姿の痩躯の老人。隙のない動きと居抜くような眼光。
至高の人です。
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