元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
ブラウン神父の童心
ブラウン神父の童心 (創元推理文庫)ブラウン神父の童心 (創元推理文庫)
(1982/02)
G・K・チェスタトン

商品詳細を見る

 何のかんの言いながら、結局ふと見かけたので読んで見る事にしたブラウン神父。
字が詰まってるけど、文庫で読んだので軽いのがいい所。

 選り抜きで2話目だけ見たのだけど、ほとんどイレギュラーかと思える展開だったので、1話目が楽しみではあった。そしたら1話目もある意味イレギュラーと言うか…。
 話には聞いていたけど、如何にも主人公然とした探偵役が他にも居て、むしろ読者が追体験するのはそちらの男であった。斬新…。
 そして散々風采の上がらない風に書かれるブラウン神父に、改めて違う印象を受けました。
ああ、こう言う如何にもダークホース的に、最後、美味しい所だけかっさらって行く構図も悪くないか、と。
狙っているのかいないのか、ドンくさい真面目な堅物、田舎者路線でいざ鋭い推理と言うのは珍しいよ。
(そして2話は他で感想書いたけど、1話目の探偵が今度は犯人と言うまさかの展開。この2話の流れだけでも衝撃的だわ。)
 ホームズと並んで―みたいな存在らしいですけど、あちらの華麗な雰囲気に押されるけど、印象度で言えば、こちらの方が強い位。

 さらには後にずっと行動を共にするキレ者の私立探偵もいるのだけど、この男、元は神父に悔い改めさせられた犯罪者と言う―。
 この平気で立ち位置が入れ替わるのもおもしろい。時間軸も感じられるし、基本、神父は犯人を捕まえるよりは懺悔させたり、捕まえる事は無く逃げるも自首するも本人の良心任せ(説法しまくりだけど)と言う所も良いね。
 若干、キレ者の私立探偵が神父の前ではいつも(比較のせいか)何の役にも立ってないあたりが『敵が味方に加わったら弱体化する』の法則の様でちょっとばかり哀れなんだけど…。(犯罪者の時はあれほど見事な手練手管だったのに!)
 あらすじだけ書き出すと、そんな上手くいくような犯罪や推理も無いと思うのだけど、読んでいる間はさくさく読めて気持ちがよい。
と言うのも神父、あんまり悩まず、すぐに状況を把握するし、推理を始めると会話だけで一から十まで語ってくれるから、少しずつ謎が明かされていくお預け感がない。

 短編基本だし、読みやすい良書でした。
続き行っても良いかも。
 あと映像で一度見てみたいなぁ。キャラの雰囲気を画像で見てみたい。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック