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ある少女にまつわる殺人の告白
ある少女にまつわる殺人の告白ある少女にまつわる殺人の告白
(2011/05/06)
佐藤 青南

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 少女が…殺人を起こすのか?と思いきや、どうも少女が被害者の方なのでしょうか。
いろんな人の一人称視点で、一人の少女を語る手法です。湊かなえ方式か。

 少女は家庭内で虐待を受けており、教師、児童相談所の職員、母親の同僚等々それを追う記者のインタビューと言う形で進みます。
やっぱりこの手法はドキドキするなぁ。
 しかしネタバレをすると、やっぱり微妙なタイトルと言い、途中ではっきりと事件の顛末を書かない、あるいはどんでん返しを考えるとあっさりと少女の怪しさがちらほら目立つ感じでした。
この手の手法は意外性があってこそのものなので、オチが逆に読めちゃうと言う諸刃の剣。
 しかし多視点一人称の割に、『これを語っているのは誰か』の点では、小説と言う文字だけの媒体を逆手に取らず真っ向勝負でした。評価。
よくあるAの視点と思いきや、実はBでした~、とか言う文字媒体ならではの目くらましとか嫌いなんだよね。
 とりあえず読んでいる内、何でもいいから少女は幸せになるべき、と思わずにいられないほど御家庭内がクズなので、その点はいいのだけど。周囲は…別に彼女に対して優しい内だと思うのだけどね。やはり環境で歪むのか。そういう怖さ、悲しさもあり、やっぱりブラックな終わり方には、ちょっとした捻りもあったと思います。

 巻末の書評にもありましたが、湊かなえが有名どころになってから、この手の手法で書いたのは逆にえらいと確かに思いました。
文章もしっかりしているし、他のパターンの作品も読んでみたいかも。
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