元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
さよなら、カルト村。 思春期から村を出るまで

 慣れと言う物は怖いと言うか…。2巻目だったんでもう普通にカルトも何も関係なく、一人の人の人生譚として読んじゃえました。
勿論一般的な話とはかけ離れたエピソードばかりで驚く事が多いし、児童虐待(?いや、ある種のカースト的なものとか、圧力とか、その他諸々)に怒りを感じる事もあるけど、本人は至って普通にそれを受け入れてて、意外と当事者ってそんなもんなのかもしれない。はたまた、その世界でしか育ってきてないから、普通が、それ。
 考えだすとまた洗脳どうのがあるけれど、大なり小なり育ってきたコミュニティや家庭だけでも驚く差異ってのもあるしね。
 多分外から見た私たちが喜びそうなドラマティックな展開だと、本人が外を知り自分の人生は虐げられていた、騙されていたとか怒り悲しむ展開なんだろうけど、この人は外を知ってもあれはあれでそういうものだっただけ、と言う本人だけが言っても許される泰然さみたいなものがあると思う。
自分の性格の良し悪しも測った上で、無理をせず何より今が楽しそうと言う、それならそれでいいかなぁ、と言う後味の悪くない生い立ち話に。
 結局は外が期待する話は特に何もないんだけど、拍子抜けこそが何もない平和って事で良かったのかも。