元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
バランス配分
 今の自分にとって大事なものは何か、時間かお金か健康か―。
などとこまめに考える事が大事。
 いや、別に人生訓レベルの話でなく、日常生活の話です。
健康ひとつにしても、薬を買い速攻対処するのか、運動をして時間をかけて改善するのか、はたまた無抵抗主義なのか、いや、オーガニックや器具や普段から抵抗しまくりなのか、色々あるでしょう。
 この様に時間、金、手間暇…と何を重視してどれをつぎ込むのかは十人十色に違います。
私の場合毎日の様に戦っているのがアトピーだの手荒れだの、とにかく皮膚接触問題。
 洗剤に触れると顕著に肌荒れを起こすので体も掃除も基本湯水オンリーで対応しているわけですが、手間暇時間がかかってしょうがない。(風呂水に至っては塩素抜いたりもするし。)
普通に洗剤使えれば手間なし簡単、速攻終わる作業なんだよねぇ…。
(靴を履くにも靴ベラ使うか、使わず指を使うか悩むくらいの肌弱。たったこれだけの事でいつも使用する指は擦れて赤くなってます…。そろそろ色素沈着起こすな。(´・ω・))
 で、結構な期間をかけて今の極力洗剤のない生活にも慣れてはきましたし、その事自体は『生活に選択肢が増えてそれを選べるだけの資質をゲットした』と言う事で喜ばしい事なのですが、本来私はナチュラリストだとか言うわけでもないので、隙あらば効率を重視したいのです。
 ―とりあえず洗髪についてはトリートメント洗髪でもいいかくらいには自分の皮膚とも折り合いがついてきました。湯シャンとトリートメント洗髪をその日の状態に合わせてるんですが、以前程頻繁にトリートメントしなくても大丈夫だし、修行(?)の甲斐があったかな、と。
(なお何の産物か、たまーに横着してシャンプーを使うと肌荒れ云々以前に頭皮が痒くなると言う謎の事態に。シャンプー使う方が痒いって何なんだよ。)

 そして掃除好きとしてはもう一声、掃除の方にも洗剤を復活させたいのですよ。
とりあえずナチュラルクリーニング的な粉は一通り持ってますが、なるほど、日々の掃除はこれで十分。
ただ、やはりおざなり&年季によってどうしても落ち切れない汚れは溜っていきます。
大なり小なりこれらの粉類とて素手で扱えないのは一緒だしねぇ…。
 まだ油脂系の汚れはなんとなるんです。
ただ、水垢系がしつこいのなんのって!
クエン酸一袋使い切りまでねばりましたが、どーしても跡が残るのよ…。
 あとどう取ればいいのやら、浴槽の色移りね。
調べるとまぁプロでも取りきれないものは取りきれないらしいんですが、ちょっとチャレンジしてみたい。
 そこで浴室のみ合成洗剤、強力洗剤解禁!
はっはっは、さすがに塩素系はカビ瞬殺だな擦る必要がない。(マメに擦ってりゃ水のみで全然もつわけですが。)
 浴槽の色移りは―まぁ取りきれなかった。(;´Д`)プロ用って何なんだ…?値段がか?
正直な所薄くなってんだかどうなんだか判定が付かない感じです。
 ん~…。これはもう素材劣化として落ちない類の物だと言う気配濃厚ですな。
それならそれで、普段の掃除は決しておざなりではなくきちんと出来ていたんだと一安心なんですが、落ちないのも腹立つなぁ…。複雑な気分。
 まぁ、一本使い切るまで粘るとします。諸刃の剣なので、頻繁には使えませんが。もうひとつ水垢系でお悩みの台所シンクの方はクエン酸とスポンジの種類で引き続き頑張ってみようと思います。

 とりあえずこの肌でどこまで便利生活を取り入れられるか、実験出来るまでに回復した肌、嬉しいもんです。(´∀`)
公式リカちゃん完全読本50th ANNIVERSARY

 名前とピエール父さん位までしか知識が及ばないよ。
あとやたらと弟妹が居る。
 そんなリカちゃんの公式本が出ました。
面白い雑学が読めそうでチョイス。

 で、結構衝撃の事実がたくさん。
リカちゃん、弟妹だけでなく…姉が居たよ!?
 CAさんと言う設定らしいんだが、ママいくつやねん…。(33歳らしい。つじつまが合わないんでいない事にされたらしい。)
これが一番驚いたんだけど、他だと母方父方両方とも祖父祖母のドールがちゃんと存在する…。
 ボーイフレンドは何回か変わったのは知ってるけど、歴代どいつもこいつもサッカー得意で笑えるわ。
唯一美容師になりたい系の子が居て、この時代はどういう狙いだったのか世相が気になる。
 そしてこっちの方が意外と可愛いなと思ったのは、笑い目(瞳を閉じている)のリカちゃんが存在する事。ドールの特徴である瞳が見えない事で逆に自分の好みを想像で反映させられる感じでとっても可愛かった。しかしこれが『普通のリカちゃんの中に紛れ込ませている』と言うレアものらしく、人形でそんな売り方はまずくないか?と心配した。普通の方が欲しかった子に当たったらどうするんだ??(そもそも透明ケースで売ってると思うんだけど。)
 そしてそこまでの人数とかと言うお友達の数。
多い…めちゃくちゃ居た!
バラエティに飛び過ぎで、もう把握出来ない。

 中でも革命的過ぎるのは『変身』が出来ちゃうと言う大魔術団の団長の娘と言うお友達。
何とこの人形、お面で顔が変わるばかりか、腰が可動式で身長が伸び縮みする(?!)と言う画期的な人形で、実際に変身セットがお面と服付きで数種類売っていて、老婆にさえ変身出来ると言う…。(身長変えられるとか、考え付きもしないよ!)
 そしてリカちゃん自体もパターンが多かった。
当時着物だけでも驚いたもんだけど、スキューバダイビングとか、攻めるね!
 果ては高校生になったリカちゃん。
ママになったリカちゃんまである。
(なお0~30歳までのリカちゃん6体セットと言うのもある。同一人物まとめ売りってこれも考え付かん…。なお11歳のオリジナルは付いてません。)

 で、このママになったリカちゃん。
怖いよ、あとから赤ちゃんと鍵が送られてくるんですって。そしてお腹の膨らんだ部分はその鍵で取り外し可能で、妊婦さん&産後を遊べると言う…。
お腹の中に最初から赤ちゃん収納じゃダメなのか?いや、解剖みたいでそれも怖いが…。

 とりあえず自分も記憶にある、すぐに売り場から消えた幻のリカちゃんとか、家具のセットに懐かしさを感じてしまいました。
そもそもリカちゃんって、醤油屋が新事業展開で参入してきた玩具だそうで、まさかの醤油屋産ってのが凄いインパクトでした。
あ、でも私ジェニーちゃん派だったんだけどね。(苦笑)
 リカちゃんがこんなにも奥が深いとは。
お薦めの本です。
北欧女子オーサが見つけた日本の不思議 3

 もうこの人のは外国人カルチャーショックもの…と言うより普通に絵が繊細で可愛らしいから読んでる気がするな。
 企画もので色んな日本を体験するのがメインテーマで、日常ネタの方が好きなんですが、まぁ日本人でもなかなかやらない体験自体は新鮮でした。
いや~、日本を象徴するカルチャーって、こんななんだ?
科学で解き明かす超常現象 ナショジオが挑む55の謎 日経BPムック ナショナルジオグラフィック別冊 1

 ナショジオはTVで言う所のNHKやBBCの自然ドキュメンタリーみたいな感覚で読んでます。
…こんなに字が大き目で濃度薄かったかな??
まぁテーマがテーマなんで、肩の力を抜いて挑む。

 正直深い所まで科学分析をしてどーのこーのと言う記事じゃありませんでした。
いや、実際はされていてその結果なんだろうけど、根拠に調査内容や結果、その解析を書いているわけでなく、『そう推測されている』『そうでした』と言うだけ。
だからオカルトを否定するのに科学オカルト使っている様に見える話も…。
 一番マシと思えたのが、ビッグフットの毛とされるものは他の動物のものでした、ってくらい。
酷いなと思ったのはネッシーの正体が象とか言うやつ。…ぇ??

 一記事見開きくらいなんで、そこまで詳細な話ではなかったようで、確かにサブタイトルに55の謎って書いてたね。下手な鉄砲系かと。
 ただ、既オカルトがどのように否定されていて、どこを突っ込まれているか、判明している事実はこうだと言うざっくりが解るので、勘のいい人には十分な解答だし、気になる人は調べる指針を持てる。
 まぁ未だに根強いオカルト論争だから、どっちかが100の根拠は出せないんだろうね。
不在証明自体が有り得ないから、否定派にハンデはあると思うけど。
 ちょっと真面目な○ー程度に楽しんで読めました。
片づけたら1年で100万円貯まった!

 如何にもな本なのですが、若干の絵の見づらさ以外は非常によくまとめられていて、ポイントも簡単。実に分かり易い本でした。
特別な事は何も言っていない話なのですが、意外とやってないな、とかこうすればいいんだ、なんて部分が簡単に知れていいと思う。

 実際に具体的な数字でお金が溜まるかは全く人それぞれだとは思いますが、節約…よりは無駄遣いを減らす感じで確実性は高いかと。まず捨てられる、物の適正量を守る、物欲を減らす、このあたりが消費とは対極への行動だもんね。
 だから掃除すればお金が溜まると言うのは直接行為じゃないんだよなぁ。風が吹けば桶屋が儲かるにはきちんとした手順があるわけです。
帰ってきた海馬が耳から駆けてゆく5

 まぁ全然知らない人のエッセイなわけだが。
パラパラと捲ってみて何も考えずのんびり読めそうだったから。

 いやぁ、最初から飛ばしてくれます。
50歳を前にオタク人生ぶっちぎりで、親しい友人の誕生日パーティーを計画する著者。
悪ノリ大歓迎で、当人(独身)にウェディングドレスを着せて、80人を呼び集め…と。
抱き枕のプレゼントやフィクションスライド。もはや誕生日ではなく架空結婚式と言わんばかりのイベントに。
…いいなぁ。気持ち良いわ、歳を取っても皆でオタクで悪ノリ。

 他にも大体こんな感じで色んな話が。家族の話もなかなか。
実に爽快に読ませていただきました。(って、この人BL作家なんだー、へぇ。)
女ふたり原付で東日本縦断して水曜どうでしょう祭に行ってきた!

 タイトルですべて語られている一冊。
ええ…凄くないか?さらにこれで水どうとコラボしてるわけでないと言う完全ファン行為。
きちんとカブでやってるし、本気の縦断です。
 やっぱり水どうネタが所々で出ていて、全編イベントやオフ会レポの様な独特のマニアな雰囲気が楽しめます。旅行じゃないよ、しっかり水どう寄りだよ。
 また途中で水どうファンらに声かけられまくりで、そこら辺も熱い。

 この人の本業漫画はさっぱり知らないのだけど、水どうファンは楽しめる一冊だと思います。
おだまり、ローズ

 タイトルから溢れる気品と好奇心。
お貴族様に仕えた、本物のメイドさんのお話です。
これは期待。

 著者は、母親もメイドだったところ、自分もメイドを目指し勉強していったのですが、理由がなかなかユニーク。
旅をしたいから、との事。
成程、お付メイドになればご主人様の旅行に付いて回るもんなぁ…。だから勉強したのは外国語と言う計算された人生設計です。
 そしてお付きメイドになったと言えども、主人は主人、メイドはメイドと、卑屈でない互いの領分を割り切り、時に主人と大喧嘩も。
口答えだけでもすごいのに…。
イエスマンの取り巻きが嫌いなご主人らには気に入られたようです。

 そう、メイドさんは別に奴隷でもなんでもなく雇われているだけなので、嫌ならやめるし、条件の良い別のお屋敷に勤め替えをする事も頻繁にありました。
 この人が長く務めたお屋敷の女主人に、タイトルである「おだまり、ローズ」と言うお約束の言葉を何度ももらっていたようですが、これはまぁメイド風情に何かを指摘されて図星の時に、主人が威厳をもって揚げる白旗みたいな言葉でもあったようです。じゃれ合いなんですね。
ユーモアたっぷりに罵り合う女主人とメイドの会話は読んでいて和みました。
 なおシチュエーションや事件は面白いのですが、それぞれのお屋敷の登場人物と相関図のややこしさが多少あり、あと時系列もたまに崩れるので、唯一その点だけが読み辛くもあったかな。

 いやぁ、しかし本当の屋敷の長である旦那よりも、女主人が屋敷を回すと言う意味がよく解る生活譚でした。貴族の威厳と世間に対するずれっぷり、気取る所と気取らない所のライン―ぐいぐい読んじゃった。
 最後辺り、彼女は女主人が死ぬ時までメイドであり続けるんですが、一種独特な関係性に、しんみりもくる。
なかなかないような人生を垣間見る事が出来る一冊。
 他に、執事の本もあるようです。
断捨離パンダのミニマルライフ ミニマリストになってみた

 たまーにブログを見ていたので、書き下ろしとかあるかなぁ、と。
まぁブログの方が話は濃かったし(ミニマリスト以外の事も書いてるから)、どれが書下ろしかとかは解らなかった…。
画面と紙とじゃ絵の感じも違うなぁと新鮮に読み直しと言う感じか。

 別にこの人の場合はミニマリストになろうよ!とかあなたもなれる!とかの方法を公開しているわけではないので、私はこうして暮らしてきたんですが…的な本当に個人のブログだと思います。
ちょっと他のミニマリスト本とは雰囲気も違う。
 これで参考に…とかでなく日記を覗く感じで読む一冊。
参考にしたい人には向いていないわけだけど、単純に興味がある人は説教臭い事も言われないので楽に読めるかと。
みつばち高校生

 実在する高校の部活動です。なんと養蜂。すごいのがあるねぇ…。
クラブの名前は『ハッチBee8』と、最初聞いた時はくどいなぁと思ったのですが、どれも蜂にかけてるどころか、3つの蜂で『みつばち』ともかかっているらしく、思わず納得。

 さて、とある女子が思い立ち養蜂部を立ち上げる所から語られて行くのですが、まー、青春と言うか何というか、頑張りやチャレンジ、友情、そして勿論失敗、生命の死と言うものは生き物を扱う以上予想出来る話なんですが、クラブ内の分裂まで書かれているとは思わなかった。
実名で書いてるんだけど、まぁよく書いたなぁ…。
 それだけその後の団結があるから書けるんだろうね。嫌な記録が残る事にもなるだろうに、本人たちの許可が出るのも器があると思うわ。

 そして西洋ミツバチと日本みつばち、自分なら日本みつばちだなと思っていたんだけど、彼女らの選択も日本みつばちで、これがまたそれぞれに良い点と悪い点があるらしい。
 西洋ミツバチは逃げないけど弱い、日本みつばちは丈夫だけど逃げる。―この逃げるって何?ってのが、巣に居付くか居付かないかなのです。
日本みつばちは巣が気に入らないと、全員でいきなり…消えるらしい。
 あと、西洋ミツバチは買えるらしいんですが、日本みつばちは持ってる人に群れごと分けてもらうか、野生を捕まえて来るかしかないと。(その後巣が気に入られず逃げられたらおしゃか。)
 前途多難ながら、園芸科の学生たちだったので、みつばちがよってくるフェロモンを出す花を植えるとか、なかなか鋭い方法を出したり、昆虫好きが居て天敵だけを捕まえる方法を知っていたりと、知識も豊富で驚いた。
(この天敵の話、いわゆるスズメバチなんだけど、トラップを仕掛けるのに蜜だけだとみつばちも捕まっちゃうけど、酢を入れるとみつばちは酢が嫌いだからトラップに入らないとか。)
 しかし蜂の研究上、憎っきスズメバチにも研究家が居て、その重要性を聞いたりして、こうなってくると単純じゃないなと思う。

 この部が有名になったのは、自然を考える学生のシンポジウムのようなもので、全国優勝を飾った事。
単なる養蜂でなく、地域や環境を考えた取り組みまでやってるんだよね。
部発足からのわずか3年の快挙。
クラブのヒストリーがこの本で解ります。
 エピソードでは、部員たちの卒業後、進路等が解るのですが、やはりこのクラブが多大な影響を与えていると分かる、その多彩な選択肢ときたら…。皆、なりたいものをきちんと掴んでいるのがまた熱いです。
 読み易く分かり易い内容で、みつばちも思わず可愛くなっちゃう一冊。
あっという間に読了。
マンガでわかる仏像

 8割方漫画で仏の世界を教えてくれる本。
大人の学習漫画だな…。
 まぁ漫画自体にストーリーもネタもないのが残念でしたが(求めるのも違うか)、分かり易くまとめてあり、初心者向けの入門書と言った感じ。
 普段この仏像が何の仏なのかとか気にしてませんが、いざ説明されると『あー、そう言えば仏の世界も地位役職あるな』とかちょっと現実に引き戻された。
見た目のお気に入りを見つけるのもいいかもしれない、仏様に会いに行く旅レポもありました。
死ぬ前に後悔しない読書術

 何というか前置きから、子供のままの読書を続けていると取り返しのつかない人になる、「読むべき本ってなんだ」「真っ当な読書ってなんだ」「価値観は人それぞれ」「上から言うな」などと言う人は取り返しのつかない人の代表…みたいに書かれていて、いきなり不愉快。
 最初からこれじゃぁ、もう何言ったってしょうがないじゃない。(なお読了後も結局真っ当の定義はよく解らず。)

 何だろうなぁ、著者は古典古典言うんだけど、まぁ『先人が先に人生かけて得た哲学を、まとめて、お安く読めるようにしてくれるんだから、読まないなんておかしい』的な意味合いは解る。
科学の発展バトンリレーみたいな人類としての知恵、な。一からやるなんて馬鹿げてるもん。そりゃ引き継ぐよ。
 だが人生をどう生きるべきか、の答えは人の数だけある気がするので、共通項みたいに当てはめるのもおかしいし、取捨選択するなら、近代の本でも、はたまた本じゃなくても、何でもいいと思うんだ。新聞もTVもダメ、ネットも近代の本もダメで古典だけが良いと言うのが解らない。(なお私は著者が槍玉に挙げている新聞もTVも、自己啓発本も読まないけど、それでも解らん。)
 要は本人の感受性を揺さぶる(価値観の破壊らしい)何かであれば足るはずだよね。
古典だけ、本を読まないやつは論外、精読しないやつは終わってる、ってのがなんともなぁ…。
 またすぐに答えを求めるのが間違いで、考え続けるのが筋、と言うのも理解は出来ても古典でなくても(以下略)。

 読書って文字による贅沢の一つだと思うので、私はそれが人生の余白や無駄としても、大いに歓迎だなぁ。
例え無駄だけで終る読書人生で、でもですよ。
 下らない本でも読んでいる間は何かを考えてるし、古典の正解を至高!と鵜呑みにするよりも、自分なりに考えている事そのものに、意味があるとは言えないだろうか。(まぁそれじゃあ古典を読んで考えればいいじゃないかと言われるわけですが。)
 まぁ、何が読書『術』かってーと、効率の悪い回り道をせずに、正解へ辿り着くにはこれ!と言っているのだと思う。(結局回り道しても古典の真っ当な本に行きつくのですって。)
ざしきわらし

 …これは怪談えほんか?
怖い絵…。
 オーソドックスな話なんだけど、幸せ系でなく、『出て行ったから不幸』系。
しかも双子の幼女座敷童で、別の家に行くと言って消えたわけだけど、消えられた方はもうたった一日で使用人含め死亡END。
おいおいおい…まるでもう座敷童のせいじゃないか。(まぁ座敷童は察しただけで何もしてないと思うけど。)
 結びで、『座敷童って遠野ではこんなもん』とされているのが淡々としていてまた恐怖。
『罪と罰』を読まない

 このタイトル…。
 4人の作家が、「実は超有名どころの『罪と罰』を読んでないんだけど、作家としてまずいよね?でもせっかく読んでないんだし、読んでない時にしか出来ない遊びをしようじゃないか、そう、読まずに推理しちゃおうぜ!」なノリで、解答を見ずに(本を読まずに)色々な面から攻めて正解を導き出そうとする本です。
 4人全員分かればいいんだけど、三浦しをんしか分からない…。(と言うかもう彼女がいる時点で、このノリが解るけどな。そして偶然にも残りの内二人は『じつは、わたくしこういうものです』の人だった。) )

 対談形式なのですが、凄く解る展開で。
「ロシアでしょ?」「なんかおばあさんを殺す話」とかくらいの知識から始まるわけですが、皆それでも基本的に頭がいいなぁ、さすが作家!と思うのは、ヒントの冒頭の1~3ページだけで物凄い推理をかますところ。
 「舞台はサンクトペテルブルグ」「作者の生きていた時代は江戸時代位だから…多分話もそれくらい。いや、古い話も書けるだろうけど、見知った時代を書くはずだよ」「島耕作を読んでの知識だけど、サンクトペテルブルグは帝都だったみたいだよ」「でも主人公は随分うらぶれた所に住んでる」「主人公は学生ニート、家賃払えないらしい」「学生だってんだから、地方から出してもらえたんだな、そこそこの家柄のはず」などと、推測含めてホームズばりの人物像を導き出していきます。(その知識元が島耕作とか…。雑学の鬼だな。)
 ―まぁ、推理と言うよりは作家だからこそ想像力膨らんでここまでさらっと話が出来上がっていくんだろうな。
 笑えるのは同じくヒントのラスト1ページを見て「そうか捕まるのか」「少なくとも牢屋で後7年と言っているから、捕まった所で終る話じゃないはず」「殺人で7年は短いよね」「じゃあ、捕まって数年は牢屋編?」「この本、上下巻もあるけど、おばあさん殺して捕まるまでなら…捕まえる側の話もあるはずだよね?刑事とか」と、ミステリー寄りになっていくあたり。
私も正解は知りませんが、この流れ、面白すぎる…。

 最終的には答え合わせと言うか、各人本当に読んできて、読んだ後の本物の『罪と罰』についての座談会もやるわけですが、もうこの企画を最初同人でやろうとしていたらしく、よくぞ一般詩でやってくれたと言わざる得ない面白い本。
あまりに下らなさすぎて趣味で出そうとしていたらしいが、その下らなさが良いんだよね。読めてよかったわ。
 この本で私も正しい『罪と罰』のあらすじを知ったのですが、何と言うかどいつもこいつもな話で、名著ってやっぱりよくわからんわぁ。
えらいのはこの4人が、「こいつどうしようもねぇ!」と言いつつ、それが好きとか言えるところ。ううむ、どうしようもなさを愛せる器が欲しい。
 しかしこの本の良い所は、単にお話を知れただけでなく、推理時の知識として、作者の事も分析されているので、そちらも垣間見れた事です。いやー、意味もなく(勝手に想像された)ドフトに詳しくなっちゃう。
 ―まぁ、登場人物の名前を覚えられないのでロシアものは読む事ないんですけどね。
貯められない女のためのこんどこそ!貯める技術

 なんかこの人のコミックエッセイは読んじゃうわ…。
何よりも偉いなぁと思うのは、この人のエッセイはチャレンジもので毎回違うテーマで、なのにその全部を吸収して着実にクリア出来ている事。
ひとつのテーマ優先ならまだしも、次から次へとまぁ…。
 そのひとつひとつも人としてちゃんと生活して行こうと言う基礎の部分だから、テーマ性のチョイスも安心。
 逆に読んでいて、出来ない人はここが出来ないから悩むのか…と言うお互い、出来る人出来ない人の意思の疎通の難しさを知る事も出来る。
 自分が全く出来ない分野にぶち当たった時、こんな風に手探りで理解を深めて気づき実践する―なんて本当に難しいと思うよ。挫折して当たり前だろうな。
 何よりも意識改善が気持ちの良いシリーズ。
アリスはどこへ行った?

 不思議の国のアリス本なわけですが、一味違う。
これはアリスを追いかけた別の友人目線での物語なのです。
 面白そうな…と思ったら、この人、『ウィキッド』書いた人なんだ!へぇー、それはさぞかし面白いスピンオフ、はたまたサイドストーリーを―と読んでみました。

 うん、まぁ、一人の少女の確実に一歩成長した物語です。が、途中がやはり不思議の国のアリス調なので言葉遊びが多いし、会話の丁々発止もやはり海外。イマイチ入り込めず。
うーん、設定と言い、絶対面白いんだけどなぁ。作品のカラーとして馴染めないか。
 残念ながら流し読みに終わる。感性に合わなかったのが勿体ない切り口のお話でした。
ドンキに行ったら外国人がすごかった

 このタイトルだし、実話系の雑い漫画かな…と思っていたら、普通に面白かった。絵も可愛い。
まぁ外国人がすごかったと言う言葉から感じる意味とは違い、外国人に売れる商品と、それに苦労するドンキ側の店員の話がメインと思われ。始終、忙しいながらも常に和やかにオチるので、楽しく読んでいられます。

 面白かった話としては炊飯器の話。
そうか…外国の炊飯器と日本の炊飯器は別物なのか…。(外国のはボタンひとつで火力強いまま最後まで炊き上げるしかしないらしい。日本のは当然ボタン一つで火力調整しながら仕上がる。驚く程美味しさが違うんだそうで、てか、外国で炊飯器を作ってる事自体驚くんですが。ガラパゴス日本の所業と思っていました。)
 あとは抹茶とグリーンティは違う物と外国人は解釈していると言う話。
…考えてみたら抹茶はそのままマッチャって書かれてるっぽいよね。グリーンティと呼ぶと、有難味が減る感じなんだろうか。

 他、主にメイドインジャパンの話とかはよく聞く感じなんだけど、現場の声はやっぱり面白いな。
ドンキに日本人形が売っている理由も初めて納得したわ…。(仕入れ担当、目利き過ぎるね。)

 お店の実名で書いてるわけで、その分身近に楽しめる一冊。
炭坑美人 闇を灯す女たち

 その昔、炭坑で女性が働いていました。―そうなの?!
ごく一部の話かと思いきや、全く普通に潜っていたんですね。炭坑が閉鎖されてから、それを歴史と言うにはまだ早いと思うのですが、その光景がカルチャーショックを覚えさせるくらいに、時代は流れたようです。
 この本では実際に炭坑で働いていた女性たちを探し出し、インタビューをして、写真と共に収めています。数十人単位と言う、凄い記録だと思います。

 写真ではどのお婆さん達も楽しそうに笑い、力強く写っている。
インタビューで語られた彼女らの生き様は、どれもこれも物語になる程の過酷なもので、それなのにそれを笑い飛ばし、生き抜いてきたからこその達観で人生に激を飛ばします。
 そりゃぁ彼女らの人生に比べれば、今の世の中の苦労なんてねぇ…。
 とにかく周囲で人死にがばったばたと出る中、それでも男に負けじ、自分が働かねば誰が家を、子供を育てられるかと休む事無く炭坑に下るのです。
 時に炭坑を懐かしみ、時にもう二度と人間に生まれるものかと地獄を語る。
普通ならば悲愴さを語る生き証人なのでしょうが、本人達が強く前向きなため、お涙頂戴でなく、彼女らの厚みをひたすら感じ入る一冊になっています。
 若い命とはまた違う、深みのあるエネルギー。語られた時代と、老いを経ると言う一つの側面をひしひしと感じられた本です。
子育て戦線異状あり!ファルコン隊長

 これがまた…ゴルゴかと言うくらいの劇画調の筋骨隆々、隊長口調でクールな―お母さま、ファルコン。他のキャラが簡単な絵柄なのに、隊長だけは画風が違って笑いを誘う。
しかも内容はどう考えてもギャグマンガかと言うくらい、子どもをクールにビシバシ軍隊調で育て躾(時にはその母親も)ていくと言う物。
 一度教えたお手伝いは二度目から遊びじゃない、子供だからと甘やかすな、奴らは出来ないんじゃない、やらないんだ―。
ビシバシと、これを女口調でやられると教育ママみたいに見えて嫌な感じになる所、男のセリフでもいける軍隊長口調でやるので、なんだかさらりとしています。
 全部OKかは解りませんが、少なくとも彼女の子供は就学前から掃除や米研ぎを当たり前の様にやる子供に育っているそうで…。
 あと、目線は隊長のママ友である著者からのもので、間にワンクッション置くから余計に刺々しい部分がないのね。
隊長は子供を叱らない母親の事も叱るから、そこら辺清々しいし。

 そしてこんなに漫画みたいな内容なのに、これがノンフィクション漫画だという事に驚く。脚色はあろうが、本当にこういう主婦が居るのだそうで。
 育て方に正解とか、そもそも答えは難しいのですが、子どもを甘やかしてやりたい気持ちと、それでも正しい事を言っていると言う観念部分がせめぎ合い、でも結局普通に漫画として面白いからどうでもいいやとなる不思議な育児漫画でした。
お楽しみが一杯!

 ユーモアで作られたミステリーの数々。
翻訳物なので期待してなかったんですが、これがどうしてなかなか、雰囲気の良い文章でした。
短編集なので読み易いと言うのもあるんですが、テンポや言い回しなどもひと役買っていると思います。
 また、元々のネタやオチもこなれたまとまり感があるし、毎回手を変え品を変えは凄いなと思う。
ミステリーなんて、短編で作れば作る程ネタの消費が早かろうに…。(まぁ長編に足りないネタと言うものかもしれませんが。)
 楽しく読めました。
母は汚屋敷住人

 まぁ自分の生家もキレイな方じゃないし、そんなきちんと片付いてないけど、物量が酷くないので大した乱れはないが…もしこれで汚屋敷だったりしたら、どう育っていたんだろう―。なんて考えちゃう。
 今自分が捨て魔だし、整理魔なわけだけど、反面教師でそうなるのか、はたまた汚部屋住人になるのか。
 他人事ながら受け継がれた環境や生活習慣に、抗う人のお話は興味を引きます。そんなコミックエッセイ。

 しかし驚くべきは結局最後まで、この母親の汚屋敷体質が治らなかった事。家も片付かず、著者とは喧嘩別れと言う、予定調和無しのラストなのです。
…なんてリアル…。
 この母親は、『綺麗にしたいけど出来ない』と言うタイプでなく『とにかく捨てるな、使う!』と掃除してくれる人を怒鳴りつけてくるタイプだったのです。これも怖い。世の中に、勿体ないはいいとして、掃除をしてくれた人に文句を言う人が居るとか。(明らかなゴミを捨てただけで、です。)
 これはもうどうしようもないわ…。著者が匙を投げるのも致し方なし。
 中でもう勝手に捨てると言う戦法があったのですが、著者の度胸も大したもんだと思う。

 この母親、こうなってくると病気の疑いがあるらしいんですが、何にせよいずれ自分が片付けるとなった時に、物質の量だけでも単純に怖いものですよ。
 負の遺産を次世代に遺して行っちゃいかんね。
なぜ宇宙人は地球に来ない?笑う超常現象入門

 オカルトは嫌いではありません、むしろ好きです。だからこそ追及するのですと言う非常に近しい考え方の本のようで、ワクワクしつつ。
 うん、もう隅から隅まで容赦なく『夢』を潰していくその姿勢や、良し。
本人も解っていつつと言うのがまた良い。
 超とんでもから、何故か根付いている験担ぎや占い、戒名ビジネス、根拠なき似非科学まで、総なめ。
ツッコミが小難しくなく明確でいいや。
 ミステリーサークルは何故週末にイギリス限定で出来るのかとか、笑った。
 六曜の新しさや、戒名に至っては、そろそろ葬式や墓から解放されてもいいかもしれんとさえ思える。(まぁ、寺は信じている人の救いの道だし、文化的に彩の内だと思っているので潰えさせる気にもならず、そういう意味でのお支払いは仕方ない気もするが。)
 夢を天秤にかけても後悔しないリアリズムを後押ししてくれる一冊。
またまたどーすんの?私

 そして続き。
絵の専門学校に入りました。ここでその後の夫と親友に出遭う―のですが、そんなエピソードはなく、淡々と変な絵の学校の話。
前巻に比べると著者さんはかなり楽になっている気がします。
 相変わらず五里霧中ながらも、世間からの圧力のいなし方を肌で感じているみたい。
少なくともこの世のレールからはみ出し気味の学校の世界にホッとしたんだろう。
まぁ夢に熱い人間も比例して多いわけですが。

 唯一ためになると言うか、そうだよなーと思ったのは、友人の「別に目標がないと生きていけないわけではない」の発言で、実にそう。
世の中、夢、夢、うるさいなぁと思う。
何かのセリフでもあったよ、「夢がそんなにえらいのか」と。
 夢があるのはステキですが、夢は見ろと押し付けるものではないし、夢を持たなきゃと焦燥感に駆られるもんでもない。思えば著者さんは周囲から無言でこれを感じていたのかなぁ。
 ただ、本人の中にもこの意識があったから圧されるんだよね。
息苦しいだとか、生き辛いとか言われる世の中ですけど、そう感じる人自身もこの考えを発している内の一部だと思います。
気にしてない人は本気で我が道いってるし…。

 勿論気にしてなさすぎも空気読めって感じですが、囚われちゃいけない程度にね。どんな時もほどほどって大事。
こんなもんだと分かって、緊張の解けた著者さんの人生はここから拓けていったんでしょう。雰囲気良く終わってました。
給料戦争

 この人の他の作品タイトルを並びで見て、これはもしや…と一冊読んでみた。
ちなみに他の作品、『会計天国』『戦略課長』『貯金兄弟』…え、これって、もしかして経済を教えながらの…大人の学習漫画(小説)的な?!
食いつきました。学習漫画の流れ、好きです。

 その中でも最もあらすじのぶっ飛んでいたこれを。
お人好し主人公の前に、日本兵がタイムスリップ。
えぇー…すごい話にするなぁ。
 ああでも、日本兵が現在社会の色々にカルチャーショックを受けたり、彼に教えるために主人公が経済や社会を勉強しつつも考えていく様が目に浮かぶ…。

 ―とまぁ、大体この流れで予想通りだったのですが、この本、大変分かり易く面白かった。
やはり日本兵の考える所の理想の社会と、今の社会は違っていて、それが故におかしな社会の歪をズバズバと指摘されて、そこで初めて主人公も現在の社会がなぜこんな形になったのか、社会の枠組みの意味や狙い、弱点なども勉強するのね。
 一応先生役は主人公の恋人なんだけど、単純に現在社会がおかしい、悪いって話ではなくて、成り立ちや理念を知り、上手く行かない部分はどこで、逆に知らずに恩恵を受けている部分など、新社会人あたりに是非読ませてあげたい(そして読んでいればよかった)一冊だと思いました。
 …まぁ最初の章なんか、明細の見方や控除の内容、税金の話なんだけど、さすがに主人公が34歳にしてそこら辺を全く知らないとかはおかしかったけど…。
 良かったのが、先生役の恋人が、困った事があってもルールが悪いなどと愚痴を言っても始まらないような事は言わず、現状の法律や社会の仕組みを把握した上で、実に現実的な対処法を指示する所。
社会に文句言うだけとか、大言壮語なんて現実には何の解決にもならないもんね。地に足付けた解決が気持ちいいわ。
 勿論日本兵が出てくるくらいですからお話としてはご都合主義で当たり前。一通り困った事と解決をこなしていかないと学習材料にはならないからね。

 それでもきちんとお話になっていましたし、何よりラストが気持ち良いくらいのハッピーエンドで素敵。清々しい。
小難しい本で勉強する前に、まずはとっかかりでざっくり社会人を取り巻く諸所を知りたい、そんな時に良さげな一冊です。
 面白かった。
どーすんの?私

 著者の人生を描いた一冊。
この人の絵は…たまに見るけど読むのは初めてだな。

 しかし高校生卒業間際で、進路決めてませんはいいとしても、「何で働かないといけないの?」がキレながら怒りの言い様で、いきなり反感を持ちました。いやいや、じゃあどうやって金稼ぐんだよ、いつまでも親に養ってもらうのかよ。(と言うかそれすらも考えてない様で、自然にご飯食べさせてくれるのが当たり前状態。)
 いやー、「働くの不安」とか「怖い」「何がしたいかわからない」なら全然頷けるんだけど、逆切れはないわー。 勉強も仕事もしたくないって、じゃあどうやって糊口をしのぐの。

 その後のちょっとだけのニート時代が一番読んでるこちらもイライラする話だったな。
 その中でも分かるのは、友人らが進学にしろ、就職にしろ次々新しい環境に身を置いていって、自分に焦る部分。
…うーん、辛いよね。
 それにしてもこの人は、その後のバイトやなんやらの就労環境が毎回とことん悪くて、いや、実際に運もなかったんだろうし、当たり前の様に周囲の悪口ばかり言う同僚もおかしいんだろうけど、本人にも全部悪い様に見えてるんだろうなぁ…。
 他人のネガティブな発言を、「なんで?」と不満に思いながらも、そんなしがらみから外れて平気でいられないのか結局つるんじゃってるし、一人で居られる強さもなければ、朱にも交われないセンシティブな部分も持っている。
いやー、これ、1なり10なり、当人のネガティブさは絡んでると思うよ。
 ただこの鬱屈の中で、病気にならなかったあたり、メンタルが強いのか弱いのかいまいちよくわからない。
その前に逃げる才はあったんだろうな。
(本人は何でも逃げると言っていましたが、それは欠点でもありながら、長所でもあったんだね。)

 当人も周囲もモヤモヤするお仕事時代、仕事を辞めて絵の学校に入るまでのお話でした。
Amazonで変なもの売ってる

 いやぁ、谷山浩子氏もどんどん本を書いてくれるなぁ。嬉しい。
てっきりエッセイ集かと思いきや、物語でした。…なんと言う名指し本。(Amazon関係で連載していたんだそうで、成程。)
しかし薬を買うなら○○…とかお店の名前まで出てて、確かに、あそこで買うよね!と変な笑いが。

 相変わらずファニーな物語で、後半に行くにつれ、Amazonで変な物が…と言うよりはいつもの谷山浩子節になっていくわけですが。いやぁ、どこか怖くて、不条理で、いやいや、何がこの世界の定理なのか、さっぱり解らん混沌へと進んでいくのです―。
 ストーリー的にはとある姉妹がアマゾンで謎の物体を通販したら、PCから猫の様な少年の様な生き物が出てきて、PCの中へと誘います。
その中で姉妹は、不思議な存在に出会い、普通では見えない変な商品(さっき買ったような物)の説明を聞き、今後もそういう物が見えたら教えて欲しいと頼まれます。(カスタマーサービスに。)
 実はAmazonは、不思議な存在達がそう言ったものの調査をするために利用している場所だと言うのです。そしてそれは社長も知らない秘密だそうで。
 その不思議な存在がそもそも何かが既に謎なのですが、姉妹にはその存在達はそれぞれ別の姿に見えます。どうも自分がそう思える姿で認識してしまうとの事で、こうなってくるとこの自分フィルターのせいで、何が本当の事か解らなくなってきます。
 自意識が信頼出来ないレベルにまで、お話は溶けあい、正しく彼女の作る歌の世界へと不気味な変容を遂げていくのですが…往年の彼女の歌よりはずっと明るくてさばけたお話だと思いました。
Amazonで連載…と言う事なんで気を使ったのかな?

 話の中では常に妹のツッコミが的確です。
そして最後までちゃんとストーリー説明出来ないのも、さすがの谷山浩子ワールド。そんな一冊。
ひとりぐらしも何年め?

 この人のコミックエッセイって、本当にたくさん出てるんだなぁ…。
割とすぐに認識出来る人なので、あえて読んだりはなかったのですが、割と当たり外れの多い印象。
この本はまぁまぁかな。
 ただ、タイトルがこれだけど初っ端が人間ドッグの話であれ?と思った。
ごった混ぜ系か??
 やっぱりその後の暮らしや住まいの話の方が読めた。ただ極端に酷い暮らしだとか、失敗談が無く、笑いに走るには一人暮らしがこなれ過ぎていて、エッセイとしての面白味は不足気味。
こういうのって、ジレンマだよねぇ。
多分初めての一人暮らし系か、一人暮らし知恵袋系でないと本としてはインパクトに欠けるんだと思う。
 淡々と読了。
世界ミステリ全集 15

 モンティエ著の『かまきり』を読んでみたくて。
ううむ、しかし一度通りで読んでみたけど、いまいち面白さが解らず。

 内容的には保険金殺人を企む妻は、わざと若い女子学生を教授である夫に近づけさせ、不倫をさせる。
さらに妻の愛人である男をその女子学生に求婚させ、なんやかんやで2人は結婚。
そこから仕組んだ上で夫と女子学生をまとめて殺して遺産生活…を目論んでいる。
 最初からこの目線で進んでいるわけではなく、女子学生目線が序盤のメインなので、いきなり凄い状況だなと読み進めていくのですが、最終的には何というか、この妻と女子学生に妙な繋がりが出来てしまい、どいつもこいつも結局幸せには終わらない話なわけです。この場合のタイトルの『かまきり』はメスの養分になるオスのイメージなのか、金は手に入れたもののほとんど意味がなかった妻に対する自滅的な意味合いを込めているのか、謎。

 短い段落で主点が目まぐるしく変わるし、終盤手紙のやり取りなので、今までのリズムと違い、どうもスムーズには読めませんでした。合わないな。
スソアキコのひとり古墳部

 うーん、なんとなく、手に取る。
全編色鉛筆手描きカラーだし、一コマ一コマが漫画と言うよりサイズ固定で一枚絵みたいだし、描き込みは凄いんだけど、絵としてはイマイチ魅力を感じない。
 ただ、タイトルの通り古墳と言うキーワードで読めた感じです。
どうも幼年教育と言う名の『親の趣味』の問題で、考古学系ワードには弱いのです。
途中から単調なので飽きちゃうんですが、自分が知っている場所をどう描くのかが気になるもんで、一応全部読み。
チャンスがあれば…

 ストリートチルドレンにチャンスがあればどうしたいと言う絵を描かせてまとめた一冊。
いやぁ、しかし複数国の子供たちなのですが、こんなに多くの国に家のない子供たちが居るのかとちょっと驚く…。
 単純に家が欲しいとか、医者になりたいとか、お金持ちになりたいとか、これをほんの子供ばかりか14,5歳の子も書いているのが割とびっくり。

 残念ながら彼らの生活からすると、具体的な現実の延長線上にあるとは言い難い夢で、果たしてそれは本当に夢物語と思っているのか、それに至る具体的な難関を知らずに言っているのか、どちらにせよ必要十分な教育を受けてない背景が見えてきて唸ってしまう。
 チャンスがあれば、と言うのは機会を与えられる事ではあるが、物に出来る能力が自分に備わっているかを測る事にも、先に『教育』や『学習』が必要で、先立つものが要るのが現実。
この本の中の絵…と言うより言葉は、皆、非常に幼い印象を受けました。
 中にはドラッグがない世界とか、子どもを餌食にする大人を裁ける世界とか、賄賂を受け取らない警察とかを望む子も居て、望み自体は非常にドライだったりするのだけど、望みと結果に途中過程がついているような文面はないわけです。(だからこそのチャンスがあれば、でしょうけど。)

 結局何を得るにしても、お金なんだなと、途方にくれます。
しかし中で「お金持ちと貧乏に分かれない世界」だの「医者になって無料で見てあげる」とかありましたが、さすがにそれは難しいなぁと思いました。