元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
幕末三百藩古写真で見る最後の姫君たち

 伝記物語の中でも実際に写真で見れると言うのが面白そうで。しかもそれが華麗なる姫君たちですよ。

 幕末との事で着物、一部洋装に身を包んだお姫様たちを眺める事が出来たのだけど、モノクロ写真が多いせいか、意外と着物は地味に見えた。
もっと簪やら何やら飾り立てているのかと思ったら…。(洋装は走りだったのかごてごてしてるけどね。)
 まぁ武家の娘という事で質素な部分もあるのかもしれない。
 何よりも皆…小さくて華奢だねぇ。着物故に強調されたなで肩のこじんまりした所や、薄い正座の厚み。まぁ日本っぽいわ。羨ましくもあり、逆に貧相にも見える。
 実際に見てみると空想の世界とは違い、当然生身の人間で、身分がお姫様と言うだけだから、おそらく身のこなしや品位は素晴らしかろうが、持って生まれた器量が絵に描いたようにお姫様かと言うと全員がそうではない。
 何と言うかこれは想像だけど、育まれてその雰囲気を内から醸し出してる様な外国のお姫様たちと違って、日本のお姫様は一見庶民と変わらないんだよね。
ハッとして美人だ、粋だと思うのは、元芸者とか、確実に玄人さん。(そこから縁談で姫君となるパターン。その手の美人母から生まれている娘も華やかな感じ。)
 この時代、武家の娘と言うものは、ちやほやされるのと対極にあるような、立派であれ、方々の見本であれと、お飾りの姫様然とした育てられ方はしていない様な気がする。
どの写真もふわふわした感じが無い。(この時代の写真は…カメラの前でずっと動かずにいた時代かな?そのせいで無表情気味という事も有ろうけど。)
 かろうじて少女である姫君たちが、幼いながらすました顔で一生懸命お行儀良くしている所が、身分の高さを享受している存在だと感じさせてくれるかも。

 何にせよ、ここに載せられたお姫様たちは、後世、立派にお家と子供を守り、夫に遣えと、芯の通った女性たちばかり。
写真で見ると、血の通った分だけ、物語よりも現実的なお姫様たちの生活が偲ばれます。
私たちが『お姫様』と言う単語にファンタジーを抱きすぎなんでしょうけどね。
 眺めていて楽しい本でした。