元モンスター描き。 諸々の感想と近況ブログです。   since2005.05.15
TV『ざわざわ森のがんこちゃん』放送20周年スペシャル エピソード0~ざわざわ森とさばくのひみつ~
 何観てんだよ、って。
いやいやいや、なんか急に気になる画像が目に入っちゃって、どういう事なんだと検索しちゃったわ。
がんこちゃんに…人間が出演してるだと?!

 ―幸い公式で配信されてましたので、つい観ちゃったんですが、相当怖いと言うか、SFと言うか、ディストピアな話でした。元々がんこちゃんって、設定からしてダークだからね。
 人間の滅亡したあと、遺伝子を操作されたっぽいがんこちゃんたち動物が、今の世界を作っている的な。
 で、単に人間が滅亡したSFの話を本編で語るのかと思いきや、それよりずっと衝撃的な話でした。

 あらすじで言うと、がんこちゃんタイムスリップ(突っ込む所ではない)→砂の巨人に襲われている人間の兄妹に会う→砂の巨人を意に介さない最強がんこちゃん→兄妹の母は消えている、父は水を探しに砂漠を彷徨い中→仲良くなったものの、兄、消える→残された妹、しかしお留守番続行でがんこちゃんは元の世界へと帰る―。
 これ、どういう事かと言うと、この世界の人間は、死ぬと砂になっちゃうんですね。ざわざわ森の外を囲む果て無き砂漠の砂はつまり、すべて過去に死んだ人間。
 何せ兄が消えた後はベッドに砂の山。(淡々と掃除するお掃除ロボット。母親もいきなり消えてその時砂の山があったらしい。)
父親もざわざわ森を見つけた所で倒れて砂になったっぽい描写。
 何よりも外へ出かける妹へ、兄が「バイバイ」って言うんだけど、普通は「いってらっしゃい」の流れだろうに、兄は自分の死期を知っていたんだろうか。(考察されていたのが、ベッドで見えない下半身はその時すでに砂になりかけていたと言う怖いもので、正解っぽくて震える。)
 発症の原因は不明なんだけど、『楽しい』『嬉しい』などのプラスの感情を感じると砂になるっぽい?父親は水を見つけて「これで子供たちが助かる!」と喜んだ瞬間倒れちゃったし。
 しかしそうだとすると大人よりも子供の方が危ない世界だよね。この兄妹は、とことん楽しみが制限された生活を強いられていた。
特に妹ちゃんは親から感情が無い様に無い様に育てられて、無口。
砂の巨人はそうすると病気の象徴って所かね…。出来るならあれが人間の慣れの果てとは思いたくない。
 切ない事に、兄の方の楽しいは、友達なんていない所、がんこちゃんが来て、味気ない栄養食よりもサボテンの天ぷらが美味しい事を教えてくれて―と、引き金ががんこちゃんとの出会いになっちゃう所。
 しかしそうすると感情のない妹も、がんこちゃんに出遭って初めて笑ったりしたので、もう発症確実なんですよね…。(そうでなくともタイムスリップもので、お別れ前提ですから。)
 未来の世界でがんこちゃんが兄妹がどうしているかな、また会いたいなと思った瞬間、足に絡み付く砂漠の砂。これ、確実に兄妹の砂ですよね。
このディストピア感ときたら…。
砂の奇病の詳細までは語られてませんが、想像するに余りあるこの虚無感。

 ところでこの妹の名前が『スイ』って言って、変わった名前にするんだなぁと思っていたら、NHKの他の番組で、スイちゃんって女の子がいるんですが、お友達がサボテンとイスと言う、この話に出て来るキーワードと一緒で都市伝説っぽくて怖い。(だってがんこちゃん、サボテンの天ぷらはいいとしても、ソファの存在を知らないかのような『椅子クローズアップ』発言だよ。シナリオ的に浮いてるんだけど…。)
大体なんであの番組、幼女とサボテンとイスと言う妙なコンビなんだと思っていたら…。
 あの世界はがんこちゃんが帰ってしまった後、砂になるまでの間、スイちゃんが人間一人で暮らしていた世界観だと聞いて、うわーってなった。
 えらい濃ゆい子供番組を観てしまった…。これだから侮れんよ、教育TVは。