![]() | 囚われちゃったお姫さま―魔法の森〈1〉 (sogen bookland) (2008/06) パトリシア・C. リーデ 商品詳細を見る |
こう言うのを待ってた!!(//▽//)
良くある童話の世界のお話で、王子は姫を救い出し、それで結婚するのが当然、喋るカエルは高確率で魔法をかけられた王子様だし、王家に子供が生まれれば、妖精に名付け親になってもらう。一人前に呪いをかけられることはステータスでもあり、それが正しい姫、王子の道!
みたいな世界の中で、主人公のシモリーンは異端中の異端。
姉たちは正しく金の髪のしとやかなお姫様、下へ行くほど美しい(笑)のに、シモリーンは確かに顔は可愛いけど、黒髪でおまけに身長も高過ぎる。
性格なんかも―、「ファンタジーの王道なんて面倒くさい!」と自ら剣をふるい、魔法を習い、字を読み、料理もしちゃう、姫と言う立場にとらわれない素敵な感じ。
…おお、これだ。こういうファンタジーがいいんだよ!!
女の子が主人公で、姫なのに、姫らしくよりも自分らしくを貫き通すこの痛快感。
彼女は顔だけ(笑)のぼんくら王子を「あんただってわたしとなんか結婚したくないわよね?!」とぶっちぎって、自らドラゴンの囚われの姫となって逃げてしまうのです。
はい、ここでこのぼんくら王子が頑張って、ドラゴンから姫を救い出し、最終的には頑固姫が心を開く恋愛ものと思ったあなたは失格!
シモリーン姫はどこまでも初志貫徹、(王子だからと言うファンタジー的義務で)助けに来た王子をあの手この手で『ドラゴンの手を煩わせるまでもなく』自らの手で追い返し、終いには『隣の洞窟に同じようにドラゴンに囚われている姫』を紹介、王子とくっつけさせて厄介ばらいをします。(笑)
…またこの隣の姫がいけすかない姫で、居なくなってくれて一石二鳥、みたいな。
ファンタジーの世界の姫は、頭空っぽ、のんきに花を摘んで歌い踊り、ドラゴンに大人しく捕らえられているだけと言う常識の中で、シモリーン姫は賢い頭で、儀礼的な恋愛を拒否し、嬉々としてドラゴンの世界に足を踏み入れていくのでした。
…素敵だ。(*ノノ)
かと言ってシモリーンは信念を持っているだけで、特別にガサツでもない、素直ないい子だと思います。
ちなみに彼女を捕えているドラゴンはメスのドラゴンで、かなり出来た人格者。私はドラゴンと言えばオスとばかり思ってました。(反省。)
さてそれでは、魔女や魔法使い、その他の姫や王子も出てきて、いよいよ冒険が始まるわけです―。
イラストは多分、『鬼にて候』の人じゃないだろうか?可愛らしくて綺麗♪
さらに、この本にも『アンドルー・ラング』の童話が下敷きになっているネタがたくさんありました。(後書きにもはっきりと書いてある。)
いやぁ…アンドルー・ラング、こんなに有名って知らなかったわ。大人になるまでに知ったのって、せいぜいグリムとかイソップ程度だったもんなぁ〜。
と、なんかシンクロニシティに導かれまくりのこの一冊。実はシリーズものでして、『魔法の森』というらしい。続き、絶対読むよ〜♪
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