![]() | 曲芸師ハリドン (2007/08) ヤコブ・ヴェゲリウス 商品詳細を見る |
どんな話かわからぬまま読み始め。
ちょい字が大きな本なのでもしかして児童小説??…と思っていたらええ、紛う事なく児童小説でした。ただし、
暗い!!(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
なんだろう。鈍色の空、湿った港の空気、決して日本じゃ味わう事のない子供に対する大人の目…。
主人公がそもそも一輪車乗りの芸人少年で、親の描写もなければ、奇妙な姿をいつも人々にあざ笑われる対象。
どこまで行っても冒険らしい冒険はなく、どんな話なのかと思っていたらシュールというか、ニヒルというか、とにかく喜怒哀楽のうち喜楽は抜け落ちた感じの空気が全編を通り抜ける。
一緒に暮らす唯一心を開いた『船長』という男を捜しに少年が深夜の町をあてどなく彷徨う話なのだけど、会う人会う人、悲しみや他者への攻撃性を秘めた人間ばかり。
最後には少年の心にも、『船長』が恋しい余りに生まれる懐疑心が…。
ラストのラストは『それでも思ったほどに世界は悪くない』という一握の安らぎが。
しかし、これが子供向けって…スウェーデン凄いな。(==;
大人ですら深読みしまくりの本書。子供は一体どうとるのか?対象年齢が分かりません。
ちなみに訳者は『ニルスのふしぎな旅』の訳者さん。原書は当然読んだ事はありませんが、確実にこの本の空気を掴んで訳されていると思います。『空気感』。この本はこれに尽きる。

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