![]() | 晩餐は「檻」のなかで (ミステリー・リーグ) 関田 涙 (2007/02) 原書房 この商品の詳細を見る |
大変楽しみにしていました。
「汝は獣人なりや?」ゲームをモチーフにした本。
仮題の『檻の中の七匹の獣』の時の方がしっくりこないかね?まあミステリー感は殺がれるけど…。(苦笑)
―と思ってたら!!
こ、これ面白いじゃないですかー。
うわー、捻ってる、捻ってるよ?
惜しみない設定使いまくりです。
まずね、主人公が冴えない小説家。
ってここで最初は『また主人公が売れない小説家か…』と自キャラ投影を疑ったんですが、そうじゃない。
芸が細かくて、なんとその「汝は〜」ゲームはこの小説家が書く本の設定なんです。作中作品!!
小説家が探偵じゃないよ?!(笑)
技有り!!このタイトルが『檻の中の七匹の獣』だったのですね。なるほど〜。
それを実際の本のタイトルにするのも面白そうだったんですけどね。
で、小説家の嫌〜な部分を最初は感じるんですけど、彼に面白いように不運というかついてない事が続き、思わずクスリ。
作中作品のサスペンス中心の殺人事件と合間って、このライト感、双方のコントラストが良い。
小説の中の現実と作品、両方のストーリー共どちらも続きが気になる展開なのです。
なんか二つの作品を読んでるみたいでお得〜♪
で、作中作品の方はミステリとしてはまれる面白さです。
「汝は〜」ゲーム、知らない人は自分で調べる方が良くわかると思いますが、まあ平たく言えばお互いが隠された役割を持って集まり、如何に周りに惑わされず他を出し抜くか、って感じのゲームかなぁ…?
「獣人」とか「司祭」とか「村人」の役割を与えられるんだけど、その役割は原則として自分だけしか知らないの。で、期限内に「獣人」は他のプレイヤーを襲っていくんだけど、「獣人」にも勝てない相手とかいるので、襲う側にも誰を襲うかの葛藤が生じる。また、襲われる側も誰が「獣人」で誰が頼るべき人物かもわからない…これを集団で行う推理ゲーム、かな。
私も一度見ただけでは複雑なルールなので説明出来ないですわ。(苦笑)
しかし一度こういうリプレイとかはずっと読んでみたいと思ってました。面白そうじゃない?
それをこの本で味わえるんですねー。
作品内では、この『お互いの役割を明かせない』というゲームならではの設定を、現実世界のものとして上手く料理しています。
極自然にそういう閉鎖空間に持っていく運びが上手い。
実際にありえそうな舞台設定です。
なお、この本では「加害者」「被害者」「協力者」「傍観者」「探偵」…などなどの役割7人でゲームが行われます。
舞台はまさにガラスの檻とも言える特殊な建物。制限時間は3日間。
また、作中の小説家の意図で、作品内で誰が何の役割であるかは一切明かされていません。(被害者だけは役割上すぐにわかるんだけど。本当に殺されちゃうところがミソ。)
そしてそれだけでは飽き足らず、最後に二転三転、うまい捻りがあります。
思わず、「えっ、そうだったの?!」と最初の方読み直しちゃったよ!
心地よく騙されました。
これ、久々の大プッシュです。作者の名前、覚えました。

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